再送:日本経済の循環メカニズムは維持、先行きは緩やかに拡大=日銀総裁
[東京 11日 ロイター] 福井俊彦日銀総裁は11日、衆議院財務金融委員会で金融政策運営について説明し、日本経済について、当面は住宅投資が低調に推移する下で減速するものの、生産・所得・支出の好循環メカニズムは基本的に維持されており、その後は緩やかな拡大を続ける、との見方を示した。
ただ、米サブプライムローン(信用度が低い借り手向け住宅ローン)問題に端を発した金融市場の混乱から「米国経済の下振れリスクなど、世界経済についての不確実性が高まっている」との懸念も示し、「国際金融資本市場や世界経済の動き、さらには、原油価格の高騰など原材料価格の上昇の影響などについては、引き続き注視していく必要がある」と強調した。
福井総裁は当面の金融政策運営について「経済・物価情勢や内外の金融市場の状況などを基に、日本の経済が物価安定の下で持続的な成長軌道をたどるがい然性が高いことを確認し、上下両方向のリスク要因を十分点検しながら、適切な金融政策を運営していく」との方針をあらためて示した。
<原油価格は高止まりの可能性>
福井総裁は原油価格見通しについて「原油価格の高騰の根本要因には、世界的な需要の強さがある」と説明。「世界経済全体が、特にエマージング諸国の高成長がけん引力となって地域的な広がりを持った成長を続けるのであれば、需要の強さは基本的に残るので、原油価格は高止まりする可能性は少なくない」との認識を示した。
11月の国内消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除くベースで、前年比+0.4%と高い伸びとなったが、先行きも「当面は石油製品や食料品の価格上昇を主因として、さらにプラス幅が拡大する可能性が高い」と語った。
こうした状況を背景に、福井総裁は「原油価格高騰を中心とする物価の上昇が、家計の物価に対する見方や、企業の価格設定行動をどう変化させるかは、今後の経済を判断し、政策運営につなげてみていく場合には非常に重要だ」と指摘。「先行き物価が上昇していくという予想が少しずつ増えてきているが、原油価格をはじめとする原材料価格の高騰は企業収益の悪化という一面を持っており、これを通じた場合には経済活動に対する下押し要因になる」と懸念を示した。
日銀は金融政策運営に当たり、中長期的にみて物価が安定していると各政策委員が理解する物価上昇率(中長期的な物価安定の理解)を、CPIの前年比で0─2%程度と公表している。福井総裁は「目先は供給要因から、その先は需給がよりタイトになるという要因で、ゆっくりと上昇基調をたどっていく。『物価安定の理解』の範囲内で、基調的な物価安定ということはしっかり確保しながら物価は推移していくだろうとの見通しなので、理解について変更する必要はない」との認識を示した。 続く...















