住宅建設を「持ち直し」に、物価を33カ月ぶり「上昇」に変更=月例経済報告
[東京 18日 ロイター] 政府は1月月例経済報告で「景気は、一部に弱さがみられるものの回復している」とし、基調判断を据え置いたが、住宅建設を先月の「下げ止まりつつある」から「持ち直しの動きがみられる」に上方修正したほか、物価も消費者物価は基調は横ばいで維持しながら「このところ上昇している」と付け加え33カ月ぶりに表現を変更した。
先行き判断は景気回復が続くと期待されるとの見方を維持。一方で「サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題を背景とする米国経済の下振れリスクや金融資本市場の変動、原油価格の動向が内外経済に与える影響等に留意する必要」として、新たに、米経済下振れリスクを明記した。
個人消費は「おおむね横ばい」で判断を維持したが、これまで消費を下支えしてきた乗用車販売が12月は落ち込んだことなどもあり、10─12月の個人消費は弱くなりそうだと内閣府ではみている。
設備投資は「緩やかに増加している」との判断を維持、この先も、先行指標である建築着工工事予定額が回復を示していることが明るい材料となっている。
住宅建設は、改正建築基準法による落ち込みが持家を中心に底を打って回復に向かっているため、判断も上方修正。「持ち直しの動きがみられるものの、依然として低い水準にある」とした。ただ、マンションなど構造物は前年比での落ち込み幅がさほど回復しておらず、内閣府ではV字型に増えてくる感じはしないとしている。
雇用面では、11月の統計で雇用者も増加し、失業率も低下、秋ごろの雇用の弱さが一時的だった可能性もうかがえる。ただ、内閣府では雇用者関連の統計での改善がサンプルの影響によるものとの見方も否定できないとしている。
物価は、「石油製品及びその他特殊要因を除く総合指数」(いわゆるコアコア指数)で基調を判断することとし、引き続きゼロ近傍で推移しているため、物価の基調は「横ばい」で据え置いたが、食料品や石油関連製品などの値上がりは個人消費に直接影響を与えかねないため、生鮮食品を除く総合指数(いわゆるコア指数)で11月に0.4%の上昇となったことも踏まえ、「このところ石油製品を中心に上昇している」と付け加えた。こうした物価の表現の変更は2005年4月以来のもの。
先行きに関しては「企業部門が底堅く推移し、景気回復が続くと期待される。一方、サブプライムローン問題を背景とする米経済の下振れリスクや金融市場資本の変動、原油価格の動向が内外経済に与える影響等には留意する必要がある」とした。今回は「米経済の下振れリスク」を明記した。内閣府によると、米国の雇用者統計が悪化するなど、これまでの金融市場を通じての影響のみならず、米実体経済そのもののリスクが高まったとの判断によるものだとしている。
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