経済金融情勢は微妙な局面に、政策の基本スタンスは変わらず=日銀
[東京 22日 ロイター] 福井俊彦日銀総裁は22日、現状の金融政策維持を決めた金融政策決定会合後の記者会見で、市場に利下げ観測の背景にある経済金融情勢について「先行きの判断をする上で微妙な局面に差し掛かっているということは、私どももその通り受け止めている」と語り、市場の見方に一定の理解を示した。
ただ、金融政策運営については、日本経済は物価安定のもとで緩やかな拡大を続けるとの判断から「基本的な考え方はこれまでと変わりない」として、利上げスタンスに変更がないことを強調した。
<中間評価は景気下振れ判断>
日銀は1月の金融経済月報(基本的見解)で、景気の現状について「住宅投資の落ち込みなどから減速しているとみられるが、基調としては緩やかに拡大している」とし、12月の判断を据え置いた。先行きについても「当面減速するものの、その後緩やかな拡大を続けるとみられる」との見方を維持した。
こうした判断をもとに、2007年10月に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の中間評価を実施。足もとの景気について「これまでのところ、住宅投資の減少が長引いていることなどから、幾分下振れて推移している」として「2007年度の成長率は潜在成長率をやや下回る水準になる」との見解を示した。事実上の下方修正だ。
先行きについては「生産・所得・支出の好循環メカニズムが基本的に維持されており、住宅投資が次第に回復に向かう」との見方から「2008年度の成長率は、見通しに概ね沿って、潜在成長率をやや上回る水準になる」と予想。ただ、海外経済や国際金融資本市場をめぐる不確実性、エネルギー・原材料価格高の影響などに注意する必要がある、とも付け加えた。
福井総裁は記者会見で、日本経済の成長シナリオが維持されていることを説明した上で、先行き不透明感が強まっている米国経済について「住宅市場の調整が長引いており、あるいは失業率が幾分最近になって高まっている等々、減速感が強まりつつある」と指摘。今年上期についても「昨年の第4・四半期にかなり成長率を下げ、今年の第1・四半期、第2・四半期にもっと成長率を下げるという減速パスは一応想定されているラインだ」と語った。
ただ、下期以降については「極めて緩やかに潜在成長能力のラインに向かって回復パスをたどっていくであろうというのが標準シナリオで、このシナリオをさらに割り込むような経済のパスにはならない」として、日銀が描くシナリオは維持されているとの認識を示した。 続く...













