世界経済環境は厳しさや不確実性が増した=G7声明草案

2008年 02月 9日 16:57 JST
 
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 [東京 9日 ロイター] 9日開催の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)が終了後に発表する声明の草案が明らかになった。それによると「世界経済のファンダメンタルズは依然力強いが、環境は前回会合より厳しさや不確実性が増した」と表明した。

 米国については「米国、生産・雇用の伸びが著しく鈍化しリスクはさらに下方に振れた」と指摘した。

 G7全体として「世界的な経済・金融の動向を反映し、程度の差こそあれ短期的にはある程度成長が減速すると予想」する一方、新興市場国は、鈍化しても力強い成長を維持するとの見通しを示した。

 声明草案は「下方リスクは依然存在する」と指摘。具体的に、米住宅市場の一段の悪化、借り入れ条件の厳格化、原油・商品価格高、一部の国におけるインフレ期待の高まりなどを挙げた。 

 そのうえで「必要な改革を通じ、成長促進に向けた努力を強化することに引き続きコミット」と表明。「経済の安定や成長を確保するため、引き続き注意深く状況を監視し、個別あるいは協調して適切な行動をとる」としている。

 G7は、金融の安定、金融混乱の影響を抑えるために協力して対応したと表明。欧米の中銀が協調して流動性供給に動いたことが、短期金融市場にみられた短期的圧力を緩和するのに役立ったと指摘した。また、金融機関が適切な評価方法に基づき損失を把握、それを完全かつ迅速に開示し、必要に応じて資本基盤を強化することが、市場機能の正常化、不確実性の緩和、信頼回復という点で重要と指摘。こうしたプロセスが続くことを求めている。

 声明草案は、金融安定化フォーラム(FSF)の中間報告書について歓迎の意を表明、4月の最終報告に期待を示した。そのうえで「報告書の助言について迅速に行動する」とし、具体的に強調する点として、1)金融機関による損失および仕組み商品の評価の迅速かつ完全な開示を促進する重要性、2)バーゼル銀行監督委員会による国際的に一貫したアプローチの発展を加速することによる金融機関の流動性リスクの管理強化、3)銀行・その他金融機関の簿外の会社に対するエクスポージャーに関する開示・理解の向上、4)格付け会社の潜在的利益相反問題への対応、5)投資家の仕組み商品に関連したリスクへの認識を高めることに向けた格付け情報の改善──などを挙げた。

 さらに当局が必要に応じ、当局の役割、協力メカニズム、市場のストレスに対する慎重かつ柔軟な対応を確実とするための措置を見直すべきと指摘。国際通貨基金(IMF)とFSFに対し、潜在的な不安定性を特定し早期に警告することにおいてそれぞれが果たせる役割について報告するよう求めた。

 そのうえで、G7が、金融市場の安定を強化し、金融市場の国際的統合、金融イノベーションが引き続き世界経済に恩恵をもたらすことを確実とするために必要な追加措置を講じる用意がある、としている。

 世界の繁栄、保護主義との戦いにおいて、自由な貿易・投資制度が不可欠と指摘し、世界貿易機関(WTO)の多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)が成功裏に決着することの必要性を強調した。

 政府系ファンド(ソブリン・ウェルス・ファンド、SWF)については、IMFが現在進めているSWFの組織構造、リスク管理、透明性、アカウンタビリティに関する行動規範作りに期待を示した。また、経済協力開発機構(OECD)に対しては、SWFの投資を受ける側の国の投資政策についての行動規範を策定するよう促ている。

 気候変動問題への取り組みで協調行動をとる重要性を協議したことを明らかにした。温室効果ガスの排出量を削減する上で欠かせない国際金融機関や民間セクターの役割を強化することを目指すとしている。

 原油高に関しては、「石油価格高は、主に世界の需要の高まりを反映したものだが、地政学的懸念といったそれ以外の要因も影響している」としたうえで「われわれは、産油国に生産拡大を促すとともに、石油精製能力の拡大やエネルギー効率向上の必要性をあらためて表明する」としている。

 この草案には、為替に関する文言は含まれていない。

 
 
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