国内金融機関のサブプライム損失、海外に比べ限定的=金融庁長官

2008年 02月 14日 19:38 JST
 

[東京 14日 ロイター] 金融庁の佐藤隆文長官は14日の定例会見で、国内金融機関のサブプライムローン関連商品の12月末の関連損失が6000億円となり、9月末の2760億円から拡大したことについて「証券化商品の価格と評価額が下落していて、これに対応して、各金融機関が追加損失を計上するに至った」と述べた。

 ただ、サブプライム関連商品の保有額が1.5兆円にとどまっていることから「海外の状況に比べても、わが国金融機関自身の体力に比べても相対的に限定されている」との認識を示した。

 国内金融機関の2007年3月末の自己資本(Tier1)は49兆円、実質業務純益が6.7兆円だった。佐藤長官は「現時点でサブプライム問題がわが国の金融システムに深刻な影響を与える状況にあるとは考えていない」と述べた。さらに「地域金融機関についてもこの認識だ」語り「地域金融機関の株式保有割合は小さく、株価変動による財務の影響は比較的小さい」とした。

 ただ「グローバルな金融市場の正常化には相当時間がかかる」と指摘。「金融庁は警戒水準を維持しつつ、金融機関のリスク管理と市場動向を注意深くフォローしていく」と述べた。

 <邦銀、証券化商品の情報開示は進んでいる>

 7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では、サブプライム問題による市場混乱の対応として、金融機関の損失の認識と情報開示の方向が示された。金融安定化フォーラム(FSF)の中間報告でも、金融機関が保有する証券化商品の情報開示を促した。

 これを受けて佐藤長官は、日本の銀行の情報開示について「証券化商品の開示では一歩進んでいる」と評価した。日本の銀行が2007年3月期からバーゼルIIを世界に先駆けて適用したことに触れ「証券化エクスポージャーは現資産の種類別・リスクウエート区分別の開示の枠組みになっている」と指摘。「不透明感の除去の意味から、今後も充実した情報開示に日本の銀行が努めてもらうことを期待したい」と語った。

  (ロイター日本語ニュース 村井 令二記者) 

 
 
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