日銀総裁人事の基準、官僚支配打破の視点が重要=民主党代表
[東京 19日 ロイター] 民主党の小沢一郎代表は19日午後の定例会見で、日銀の後継総裁人事で重視する考え方について官僚支配打破の視点が重要とし、候補者の出身などの属性は、現実としては勘案しなければならないだろうが本質ではないとの認識を示した。
小沢代表は持論の「国民主導の政治」にひきつけて日銀総裁人事を語り、有力視される武藤敏郎副総裁(元財務次官)の昇格に依然として党内に賛否両論があることについては「賛否両論はどこにでもあること。意見は結構。後は、どういう風に、党として最終決定するかという話だ」と述べた。
<福井総裁の評価と人選への影響>
3月19日で任期満了となる福井俊彦日銀総裁が行った金融政策の評価について小沢代表は、日本社会がコンセンサス社会であり、「今の金融政策が福井さん1人で全部決めてやってきたという話ではなくコンセンサスのなかで行われた。従って、そのこと自体が後継者にどうのこうのということでは全くない」と述べ、5年間の金融政策の評価と人選は切り離して考えることが出来るとの認識を示した。
そのうえで小沢代表は「金融と財政は非常に大きな関連をもっている。そういう意味で、国全体の財政金融政策がこのままでいいのかという議論は当然あるべきだ」と指摘。「こういうとらえ方をする以上は、それなりのビジョンがないとダメだ」とも語り、次期日銀総裁の人選にあたっては「私たちの意見も出来るだけ反映してもらいたい」と述べた。
現在の財政政策と金融政策の関係が問題との認識かとの質問には、再び「日本社会はあまりにもコンセンサス社会に偏りすぎている。もう少し自律社会、自己主張をもった日本人にならなければならない」とする一方で「ただ社会は全て他と無関係に存在することはあり得ない」との持論を展開。財政政策が地方債を含め巨額の国債を発行する情勢であることをあげ「それは金融政策にも影響する問題だ。それぞれがそれぞれの役割を果たすのが本来だが、いろいろ関連する問題についても視野を持っててあたることが大事なことだ」と述べるにとどめ、論評は避けた。
<後継総裁人事で重視する基準>
後継総裁の人選で重視する基準について小沢代表は「私は世間で言われているのと、一寸違う観点から考えている」とし、候補者の属性で良し悪しに言及するのは「所詮、官僚支配の奥の院の、大奥の出来事みたいなこと」と指摘。「私が任命権者なら、官僚支配の仕組みを破らなければならないとの視点から考える」と述べたが、「誰だとか何省(出身)だとか、現実としては勘案しなければならないだろうが、政治哲学からすると(それは)本質よりレベルが低い」と述べ、現実問題とは切り離した本質論に終始した。
(ロイター日本語ニュース 吉川 裕子)
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