リアルマネーがドル売りに動く、FRB議長発言でチャートの節目を下抜け
吉池 威記者
[東京 29日 ロイター] 為替市場では、短期筋に加えて年金や投資信託といったリアルマネーが動き始めたことでドル売りに弾みがつき始めた可能性があるとの見方が出ている。ドル/円は104円後半の節目を下抜けたことで次のターゲットとして101円─102円の水準が視野に入った、という。
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で米国の一部中小金融機関の破たんの可能性に言及、市場ではサブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題の解決の難しさがあらためて意識されている。
「バーナンキ議長の発言が火に油を注いだ」と、ある外資系証券ディーラーはいう。29日午前の東京市場では、もともとドル売りの地合いのなか、仕掛け的な動きをきっかけにドル売りが加速。ドル/円は2年9カ月ぶりの円高水準となる104.65円に下落した。ある証券関係者も「ドル売りの材料を待ち構えていたところに、バーナンキ議長が再び材料を提供してくれた」と話す。
みずほ総研シニアエコノミストの吉田健一郎氏は「FRB議長は市場が神経質になっている部分に安易に触れてしまったと思う。ドル売りはさらに進む」と指摘する。
市場筋によると、東京時間では、海外のマクロ系ファンドや長期投資を前提とする投資家がドル/円でもドル売りに動いた。
これまで売りの中心はディーラーやヘッジファンドなどの短期筋が中心だったが「テクニカル上の節目だった104円後半を下抜けたことで、(年金や投資信託などの)リアルマネー系の売りも出始めた」(都銀)という。みずほ総研の吉田氏は「101円、102円の水準が次のターゲットだ」とし、ドル売り地合いは続くとの見方を示す。
三井住友銀行、市場営業統括部チーフエコノミストの山下えつ子氏も、「あらためてドル売りが勢いづいている」として、当面、102―103円付近への下落を試す展開を予想している。 続く...












