連日のドル100円割れ、政府・与党は静観しつつ対応に手詰まり感
吉池 威記者
[東京 14日 ロイター] 外為市場では連日、ドル/円が100円を割り込む展開となり、政府・与党でもピッチの速さに警戒感が強まっている。しかし、具体的な対策となると、来年度予算案が国会で審議中なこともあり、積極的な声は聞こえてこない。
為替市場での介入に関しても、「日銀の利下げとセットにすべきだが、購買力平価を考慮すると90円が1つの目安」(山本幸三・自民党金融調査会金融政策小委員長)として、直ちに実施すべき、との主張は出ていない。
<ドル100円割れで温度差>
「円高というと何か悪いことが起きるとの見方が出る。確かに、表面的には(輸出企業の)利益が減るということもあるが、長い目で見て悪いことではない」。自民党の与謝野馨・前官房長官は、ドル/円が12年4カ月ぶりに100円を割り込んだ13日夕、取材に対しこう述べた。その上で、日本経済は以前と異なり、円高によって悪い影響を受ける状態から脱却しつつあるとの認識を示した。
これに対し、山本小委員長は「実体経済が順調であれば円高は望ましいが、現在のように経済が落ち込んでいる時の円高はよくない」と反論する。
外為市場では、ドル/円の下落が進み100円に接近するにしたがって、介入の可能性が取りざたされた。政府・日銀は2003年1月から2004年3月までの期間、現在の水準よりもやや高めの100―105円の水準で、一段の円高を阻止するため、約35兆円にのぼる介入を実施していた。その後、3年11カ月にわたり為替介入を行っていない。これは1991年の統計開始以降、最長の期間だ。
14日午前の閣議後の会見で、額賀福志郎財務相は円高について「過度の変動は世界の経済成長に望ましくない」、町村信孝官房長官も「急激な動きは望ましくないというのは国際的な認識」と述べた。両閣僚とも介入の可能性についてはコメントを避けている。政府は現時点で介入の可能性には言及しないとの姿勢を貫いているが、12日から13日にかけて103円前半から100円を割り込んだ局面で「市場の動向を注意深く見守る」に「急激な変動は好ましくない」という発言が加わった。こうした発言のわずかな違いも市場は見逃していない。 続く...












