ドル3円超の急落、9年ぶりパニック売りでも下値めど見えず

2008年 03月 17日 20:10 JST
 

 [東京 17日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)によるベアー・スターンズBSC.Nへの緊急融資を受け、週明け17日の外為市場では早朝からドル売りが殺到した。FRBの公定歩合引き下げにもかかわらず、わずか数時間で3円を超えるドル安が進み、ドル/円は12年7カ月ぶり円高水準の95.77円まで急落した。

 1日の下落幅としては9年ぶりの大きさとなり、多くの参加者が下げの勢いが付いたドルの下値めどを見通せない「パニック状態」(都銀)に陥っている。

 <投機筋の売り仕掛けで市場崩壊の危機、100円割れ水準での下落率は12年ぶり>

 17日朝の東京市場では投機筋の売り仕掛けが活発化し「市場が壊れかけている。介入でもない限り止まらない」(外銀)と悲鳴にも近い声が上がった。ロイターデータでドル/円は、午前8時半から11時半までの間に高値から安値まで3.39円下落。日銀によると、円の取引量が多いアジア時間の取引としては、1999年1月12日の4.20円以来、9年2カ月ぶりの下げ幅となった。

 ドル/円の下落率もアジア市場だけで3.42%に達した。1日(24時間)を通じた下落率を比べると、サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題が表面化した昨年8月以来の大きさだが、当時のドルは115円付近から下落していた円安圏での値動き。心理的な節目となる100円を割り込んだ水準で大きな値動きとなったのは、95年9月にドルが100円台から反落したとき以来、約12年半ぶりのことだ。17日午後から夕方にかけてドルは小幅に持ち直しているが、海外市場にかけてドル売りが再び強まれば、1日の下落率は昨年8月を上回り、さらに大きくなる。

 急速な値動きを受けて、通貨オプション市場でドル/円予想変動率(インプライド・ボラティリティ)も大きく上昇。ドル/円のボラティリティはロイターデータの1カ月物で一時23.0%と、前週末の15%付近から跳ね上がり、98年10月以来の水準を付けた。

 <90円付近への下げも視野、FOMCの大幅利下げだけでは下げ止まらず>

 取引量が少なく値動きも鈍いアジア市場から急速なドル安が進んだことで、関係者の間からは、海外市場ではドル売りがさらに強まる可能性があり、ドル/円の下値メドが立たないとの声が相次いでいる。「市場は第2、第3のベアー・スターンズがありそうだとみている」(香港上海銀行・外国為替営業部長の花生浩介氏)といい、疑心暗鬼はさらに強まった状況。「ドル/円は、主要なテクニカルポイントも心理的な節目もない。ユーロの1.60ドル乗せは心理的に(ドル買い戻しが)意識されるだろうが、ドル/円は強いて言えば、95年の反発時にもみあいとなった95―96円付近。これを割り込めば週内に95円割れ、さらに90―92円付近への下げがあってもおかしくない」(別の外銀)との見通しが急速に浮上している。  続く...

 
 
Photo

ロイターオンライン調査

写真

デフレ環境下で急速な円高が進み、「ドバイショック」も加わった。「日本株は売り材料ばかりで、八方ふさがりだ」との声も。  ブログ