高まる日銀総裁の空席リスク、福井総裁続投案が民主の反発強める
[東京 17日 ロイター] 福井俊彦日銀総裁の後任人事は19日の任期切れが迫る土壇場で、候補者が固まらず、任期満了日までに決まらない「総裁空席」の可能性が高まってきた。政府・与党が17日に民主党に対して非公式に打診した福井総裁続投案が民主党など野党の反発を一段と強めており、現状で打開の道筋は見えていない。
武藤敏郎副総裁の総裁昇格案の不同意をうけて、政府はきょう17日に新たな人事案を国会に提示する予定だった。しかし、民主党との調整が進まず、17日の内示見送りを決めた。
衆参両院は同意人事の手続きとして、政府の人事案内示後、両院で候補者の所信聴取と質疑を行った後、衆参両院本会議で採決し、正式に決定する手順を踏む。日程的に最短でも3日は必要と見られ、鳩山由紀夫幹事長は「19日までに決めるのは、事実上不可能となった」と記者団に述べるなど、総裁不在の空席リスクが現実となる可能性を示唆した。
混乱を深めている最大の理由は、政府・与党が民主党の出方を読みきれないでいることにありそうだ。政府・与党は17日午前に、福井総裁・武藤副総裁の続投を民主党に非公式に打診。当初から「村上ファンドで辞任要求した福井総裁の続投は考えられない」(民主党幹部)との声が支配的だった民主党内では「あれほどひどい案はない」(別の民主党幹部)と受け入れを拒否し、人選は暗礁に乗り上げた。
自民党幹部は、あえて政府が民主党の反発必至の人選を前回に続けて提示してきた背景について「官邸が民主党の考えを測りかねている。民主党が、この人選なら同意するという感触をつかんでも、本当にそうなるのか自信が持てない状況だ」と指摘。民主党に対する不信感や武藤氏へのこだわりが、今回の非公式の人事案につながったとの見方だ。
もっとも、福井総裁続投案は、自民党内からも「正々堂々とやらなければダメだ」(衆院幹部)との声が出るほどの苦肉の策。
自民党議運筆頭理事からの連絡を受けた川端達夫・民主党議運筆頭理事は「(政府には)空白を作ってはならないとの責任感が全く感じられない」と不快感をあらわにし、与野党間の不信感をも増幅させる結果になった。
政府からの提示を待った衆参両院の議院運営委員会は、タイムリミットを2度にわたって後ずれさせたが、政府の判断が固まらず、結局、18日以降に先送りが決まった。福田康夫首相は17日夕、官邸内で記者団に対し、政府案の内示時期について「一刻も早いほうがよい」と述べたが、18日に確実に提示するという言明は避けた。 続く...















