日経平均が大幅続伸、薄商いのなか先物主導で為替にらみの値動き

2008年 03月 19日 16:31 JST
 

 [東京 19日 ロイター] 東京株式市場では、日経平均が大幅続伸。米利下げに加え、一時対円で100円台に乗せたドル高/円安を背景に寄り付きで1万2000円台を回復。一時は400円を超える上昇となった。

 しかし、米追加利下げ期待が強いなかでドルの高値は一時的なものに終わり、98円台まで下落したドルをにらんで日経平均も伸び悩んだ。海外金融機関の財務や米景気に対する不透明感が払しょくできず実需の動きが鈍いなかで、先物主導の戻りには迫力が乏しいという。

 東証1部騰落数は値上がり1521銘柄に対し、値下がりは149銘柄。変わらずは54銘柄だった。

 米ベアー・スターンズBSC.Nの動向をにらんで市場参加者は金融システムリスクにおびえ、身売りで着地したあとは第2のベアー・スターンズ探しに走り出すなど、日米市場とも悲観シナリオを織り込む態勢に入っていた。このため、0.75%の米利下げが実施され、リーマン・ブラザーズLEH.Nとゴールドマン・サックス(GS.N: 株価, 企業情報, レポート)の決算が予想を上回ったことで、株価にもドルにも急速に揺り戻しが起きた。これらを別の角度からみれば、1%という事前の期待より小幅な利下げと大幅減益の決算でもあったが、これを好材料と受け止めるほど「市場のセンチメントは大きく悲観に傾いていた」(中堅証券)。日米株式は急速に買い戻され、ドルも一時は対円で100台に乗せるドル高/円安となった。

 ただ、4月米連邦公開市場委員会(FOMC)でも連続利下げが予想されるなか、ドルは100円台に定着しきれなかった。一時は98円台へと水準を切り下げたことで、日経平均も買い一巡後は伸び悩む展開。いったんは上値を伸ばしたとはいえ、東証1部出来高は21億3433万株の薄商いにとどまっている。実需の動きが鈍く真空地帯のなかを先物主導で値を戻した格好だ。本腰を入れた買いではないだけに、センチメントを左右する為替に連動しやすいという。

 実際、業績をみるうえで乱高下する為替は重要な変数だ。3月ロイター企業調査によると、2008年度の社内為替レートの中央値は、ドル/円が108円。「足元の水準よりドル高/円安で、これを前提に業績予想をすると下方修正が出る可能性もある。為替の落ち着きどころを見極めたい」(大和証券SMBCエクイティ・マーケティング部課長代理、西村由美氏)と関係者の声も慎重だ。

 一方で、米連邦準備理事会(FRB)は追い込まれつつある。2月の卸売物価指数(PPI)は、コア指数がプラス0.5%と急上昇。インフレ圧力が強まるなかで、18日のFOMCではダラス地区連銀のフィッシャー総裁とフィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁が、より小幅な利下げが好ましいとして0.75%ポイントの利下げに反対票を投じており、利下げに向かうFRBは一枚岩ではない。

 金融機関の財務や景気への不透明感でFRBへの政策ニーズは強まっているが、一方で膨らむインフレ懸念が利下げによるドル安や商品市場へのマネーフローとタッグを組んで立ちはだかっている。FRBの苦境がみえてきているだけに、株式市場でも買い戻しは入っても腰の入った新規の買いにはつながりにくい。  続く...

 
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