ダイエー再建に本腰入れたイオン、商品力強化などが急務

2008年 03月 24日 19:51 JST
 
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 清水 律子記者

 [東京 24日 ロイター] イオン(8267.T: 株価, ニュース, レポート)がダイエー(8263.T: 株価, ニュース, レポート)再建に本腰を入れ始めた。3月の人事でイオン出身役員が営業や財務を担当。販売戦略として、イオンのプライベートブランド(PB)「トップバリュ」の本格導入を実施する。イオングループのスケールメリットを生かすほか、イオンの複合商業施設への出店で店舗の活性化を図る。

 これまでは丸紅(8002.T: 株価, ニュース, レポート)主導だったが、必ずしも目に見える成果が出てこなかっただけに、

イオンのテコ入れで浮上するかどうか。2009年2月期は、イオンの支援効果を見極める上で、大事な1年となりそうだ。

 ダイエーの株価は、2007年1月30日に付けた昨年来高値1809円から大きく値下がりして推移、24日は556円で取引を終えた。08年2月期の連結経常利益は、期初予想の220億円から2回の下方修正を繰り返し、前期比84%減の60億円にとどまる見通しだ。ダイエーは2010年2月期を最終年度とする中期経営計画を昨年5月に打ち出したが、初年度の08年2月期は、利益面で計画の半分にも達しないなど、再建は遅々として進んでいない。

 ダイエーの不振に安穏としてられなくなったのがイオンだ。07年3月に出資したイオンは、299億円の株式評価損やのれん代135億円の減損処理計上を余儀なくされ、08年2月期業績見通し下方修正の一因となった。

 イオンはこうした状態を打開するため、08年2月期の下期以降、ダイエー再建により深くコミットする方針で動いている。1月にダイエー株を15%から19%まで買い増し、18%を保有する丸紅を抜いて、単独の保有主体としては筆頭株主となった。3月にはイオン出身の川戸義春会長が営業担当の責任者となったほか、山下昭典常務が財務や経理、グループ事業を担当する。

 一連の動きについてイオンは「イオン主導で再建を進めようということだ。ダイエーは財務基盤も含めて、早急な改革が必要。イオンがモノを言える立場になる必要があった」(関係者)と説明する。ダイエーの弱点とも言える商品力や店舗の活性化などを、イオンのグループ力やノウハウを活用することで、短期間に結果を出せるように改革を急ぐ方針だ。

 ダイエーは、20日からイオンのPB「トップバリュ」の本格導入に踏み切った。食品や生活用品など226品目を扱い、2008年度中に980品目に拡大する予定。08年度の販売目標は250億円を計画している。ダイエーは、PB、商品調達、物流などの商品面で、イオングループのスケールメリットを生かす考えだ。また、店舗活性化の面では、今年秋にイオンモール都城(宮城県)がオープンする。老朽化が目立っていたダイエー都城の建て替えにあたり、イオンモールが土地や建物を購入し、専門店街とダイエーを核とする複合商業施設を出店する予定で、イオングループの商業施設に初めてダイエーが入ることなる。  

 ただ、イオン主導体制がすぐに軌道に乗るとは限らない。現在でも丸紅はグループ全体で29%のダイエー株式を保有。ダイエーは「丸紅主導で再建を進める枠組みに変わりはない」(経営企画室)としている。ダイエー内部にもイオンに主導権を取られることに対するアレルギーがないわけではない。

 市場では、イオンが8月の持ち株会社移行までに過半数の株式取得に動くのではないかの観測も出ているが、再建の主導権をイオンが握るとの認識が3社間で共有されているわけではない。実際、イオンもダイエーの商品力強化や店舗の活性化などの改革を進めることが最優先との認識にあり、すぐに株買い増しに動くかどうかは不透明だ。   

  (ロイター日本語ニュース 編集 田巻 一彦)

 
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