富士通社長に野副常務が昇格、経営課題はグローバル化
[東京 27日 ロイター] 富士通(6702.T: 株価, ニュース, レポート)は27日、野副州旦(のぞえ・くにあき)・経営執行役上席常務が社長に昇格し、間塚道義副社長が代表権のある会長に就任する首脳人事を発表した。
6月下旬の株主総会後に就任する。野副常務は27日、東京・汐留の本社で記者会見し、富士通の経営課題としてグローバル化を挙げ、「海外市場で通用する商品作りが必要。様々な海外パートナー企業と成長できるような協業を追及することが重要」と述べた。
株主総会以後、黒川博昭社長は取締役を外れ相談役に退くほか、秋草直之会長は取締役相談役になる。黒川社長は2003年6月に就任。富士通は02年3月期と03年3月期に巨額の最終赤字を計上するなど経営不振だったが、黒川社長の就任後は、ソリューションやシステムインテグレーション(SI)事業、サーバーなどハード事業の収益性改善に注力し、黒字体質が定着した。
野副常務は会見で、グローバル化の推進や富士通の業容拡大に向けたM&A(合併・買収)の活用については、「有効な手段だが、問題はマネージメントができるかどうか。慎重に考えたい」と述べた。
黒川氏は会見で、「これまで強いワンマンコントロールでやってきたが、今後、成長と利益をもたらすには新しいマネージメントでやったほうがいい」と、交代を決断した理由を語った。在任5年となり「何事も私に確認してからやる風潮が出てきた」(黒川氏)ことも、交代を後押ししたという。
野副常務は現在、60歳。欧米での勤務経験が長く、旧通産省が主導する電子商取引の基盤作りに富士通が参加する中で、広く官庁や産業界に人脈を広げた。2003年からは、ソフト・サービス事業を担当し、巨額のSI事業の赤字解消に取り組んだ。黒川社長は、野副氏を選んだ理由について「バランス感覚に優れたリーダーで、海外での経験やSI事業を立て直した実行力がある」などと語った。
(ロイター日本語ニュース、浜田 健太郎記者)
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