米銀決算控え関連報道に注目、日銀総裁は白川氏昇格なら波乱なし
[東京 4日 ロイター] 金融市場では米国の金融システム危機は最悪期を脱した、との見方が一部ながら徐々に聞かれるようになっており、ドルや株は戻りを試す局面にある。来週は、大手米銀の決算を4月中旬に控えて、関連報道に敏感に反応する地合いが続きそうだ。
一方、国内要因では空席となっている日銀総裁の人事が焦点。白川方明副総裁の昇格なら波乱にはならない、とみられている。週末の7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)については、為替に関する文言に大きな変更はない、との見方が多い。
<マクロ関係>
●週末にG7、金融不安の拡大回避へ結束強調へ
11日ごろにワシントンでG7が開催される。米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題に端を発した金融市場の混乱が続く中で、米国を中心とした金融不安の拡大を防ぐため、世界経済・金融市場安定に向けたG7の結束を強調する見通し。ドル安が進行する為替相場については、過度な変動は望ましくないとの認識が再確認される見通し。
●8、9日に日銀金融政策決定会合
日銀は8、9日に金融政策決定会合を開催する。政策金利は据え置きとなる見通しで、4月末の展望リポートに向けて今後2年間の景気見通しを議論するとみられる。世界的な金融不安と国内景気減速懸念の中で不透明感が一段と濃くなり、景気の「拡大」基調や景気循環メカニズム、金利政策の方向性など判断が難しい局面にさしかかっている。国会における総裁人事の日程と重なる可能性が大きいことに加え、直後にG7を控え、あわただしい日程での議論となる。
●7日に日銀総裁人事案提示
空席状態となっている日銀総裁人事について、政府は7日に新たな人事案を国会に提示する予定。翌8日の所信聴取を経て、9日にも衆参両院本会議で議決される見通し。総裁には白川方明副総裁を昇格させる案が浮上しており、その場合の副総裁には渡辺博史前財務官を充てる方向で最終調整されている。白川氏について民主党内も「総裁の職務をこなせる人」(鳩山幹事長)とし、副総裁として同意した経緯から「総裁に同意しない理屈は難しい」(同)と前向きな声があがっている。鳩山氏は、財務省出身者への抵抗も「総裁」職に限った基準としている。政府・与党は11日ごろの7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)までには決着させたいとの意向を伝えている。
<マーケット関係>
●株式市場は小康状態、日経平均は1万3000円台中心にもみあう展開
東京株式市場は、米ベアー・スターンズBSC.N救済で金融システム不安をいったん収拾したあとの小康状態が続き、日経平均は1万3000円台を中心にもみあいそうだ。ただ、米景気動向は予断を許さず、株価の上値には限度があるとの声が多い。
●ドルは一進一退か、信用不安後退の持続性を見極め
外為市場では、欧米投資銀行の資本増強策等を受けて落ち着きを取り戻したかにみえる金融市場で、信用不安後退の持続性を見極めながら、ドルは、一進一退を繰り返す展開となることが予想される。ユーロの注目点は、10日の欧州中央銀行(ECB)理事会後のトリシェ総裁記者会見だ。CPI上昇をうけて、インフレに対するタカ派姿勢が示されれば、ユーロが上昇する可能性もある。
●長期金利は1.3%台中心か、期初の買い需要で底堅い
円債市場で、10年最長期国債利回り(長期金利)は1.3%台を中心にした推移が予想される。国内外のファンダメンタルズ面からの債券の売り材料は乏しいとの見方が多いが、一方で新年度入りし期初の買い期待が強まりやすいうえ、いったんポジションを落とした海外勢からの買いが入る可能性もある。需給の良さから債券相場は底堅い地合いとなりそうだ。
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