渡辺日銀副総裁に不同意、「天下りにノー」を示すことが理由=民主党

2008年 04月 9日 06:19 JST
 

 [東京 8日 ロイター] 民主党は8日夜の役員連絡会で、政府が提案した渡辺博史前財務官(一橋大大学院教授)を日銀副総裁とする人事案に反対し、不同意とすることを決めた。白川方明日銀副総裁(総裁代行)の総裁昇格には同意する。

 同党の鳩山由紀夫幹事長は、渡辺氏の資質や能力を評価する声が多かったものの、財務省による日銀ポストへの天下り人事に対してノーと示すことが国民の理解を得られると判断したと反対理由を説明した。

 この結果、あす9日の参院本会議で、白川総裁案は同意されるものの、渡辺副総裁案は不同意になり、2人いる副総裁のうち、1人が空席という異常な状態になる公算が大きくなった。

 渡辺氏を不同意にした最大の理由について鳩山幹事長は「民主党としては、天下り禁止に関して錦の御旗を掲げている」と説明。また、福田康夫首相が財政と金融の連携を日銀人事に関連して強調したことで「われわれは財金分離を掲げてきたが、財金連携が原則では(それは)違うと言わざるをえない」と主張の違いを強調した。 

 党内では多数となっていた渡辺副総裁案同意を覆す形での決定に至った理由について、鳩山幹事長は「武藤総裁候補、田波総裁候補を不同意にし、3度目はもういいのではないかというある意味で厭戦(えんせん)気分の中で、何でも反対しているように錯覚されるのではないか。しかも、渡辺さんなら、必ずしも国際金融に詳しくない方ではなく、適当ではないかと言う声が多かったことは事実だ」と認めた上で、「小沢代表の下で、政権交代に向けて戦っていく途上の中で、民主党が考えている国の形は、官主導ではなく、民主導の国家であるということを示していくためには、厭戦気分ではなく、戦いをさらに進めていく必要があると判断した」と説明。役員会で決定に「異論はなかった」と強調した。

 ただ、明日9日の衆参本会議の採決で、トップダウンの決定に対してどのような反応が出るかは不透明。鳩山幹事長は、参院中心に「極力造反が出ないよう努力する」とも述べ、今回の日銀人事案に対する民主党の判断については党議拘束がかかっており、造反すれば、処罰の対象になる可能性をにじませた。

 また、今後の日銀人事でも、「当然天下り禁止の原則は貫く」とし、財務省出身者の起用には反対していくことを明らかにした。

 (ロイター日本語ニュース 伊藤 純夫記者、吉川 裕子記者;編集 田巻 一彦)

 
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