ユーロ圏に利下げ余地なし、利上げの可能性排除せず=オーストリア中銀総裁
[ウィーン 18日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのリープシャー・オーストリア中銀総裁は18日、ユーロ圏金利に引き下げ余地はなく、利上げの可能性を排除できないとの見解を示した。ロイターとのインタビューで述べた。
リープシャー総裁は、ECBが、賃金インフレを回避しインフレ期待を低水準に抑えるため、金融政策では確固たる方針を堅持する必要があるとの認識を示した。
4%の政策金利は現在のところ適切であるとする一方、金融混乱市場が混乱した2007年半ば以降停止している引き締めサイクルを再開する可能性についても排除せず、「利下げ余地はない。利上げの可能性を排除するとまでは言っていない」と話した。
ユーロ圏経済については、緩やかなペースとなるものの今後も成長するとの見通しを示し、3月のユーロ圏15カ国のEU基準消費者物価指数(CPI)が前年比3.6%上昇となったことに強い懸念を示した。「私見では、今後数カ月インフレ水準は非常な高水準にとどまるとみている」と述べ、比較する前年水準の影響で、インフレ率が3%を下回るのは2008年終盤とになり、年間インフレ率は2%よりも3%に近い数字になる可能性が高いと指摘した。2009年については、食品・エネルギー価格の動向にかなり依存するとしたうえで、やや鈍化し年間平均で3%よりも2%に近くなると予想した。
国際通貨基金(IMF)の2008年の欧州経済の成長率予想については、悲観的すぎるとし、ECBに対する利下げ提言を重要視しない立場を示した。
2008年下半期に2回利下げされるとするアナリストの予想については、どのような見方をするのも彼ら次第と指摘したうえで、「全般的に市場は、予見しうる将来のECBの方向性と政策を理解している」と述べた。
市場では、利下げ観測が後退している。
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