みずほのサブプライム損失拡大、リスク管理体制に甘さ=全銀協会長
[東京 22日 ロイター] 全国銀行協会会長に就任した杉山清次みずほ銀行頭取は22日までに、ロイターのインタビューに応じ、金融市場の混乱を収めるためには証券化商品に対する厳格な時価評価制度を導入し、市場の不安を払しょくする必要があるとの考えを示した。
みずほフィナンシャルグループ(8411.T: 株価, ニュース, レポート)でサブプライム関連損失が拡大しているが、「グローバル展開していく中で、リスク管理体制が甘かった」と分析。一方で、買収や出資を通じた邦銀の国際展開は「不確実性が高まっており、どんどん進出していく環境ではないのではないか」との認識を示した。
杉山新会長はインタビューで、国際金融市場の混乱について「証券化商品に対する情報開示の強化や、時価会計などによる評価の厳格化がなされないと、市場の不安は収まらない」と述べ、収束にはなお時間がかかるとの見通しを示した。欧米の一部で、時価評価見直しの議論が出ているが、「厳格な評価システムの導入を見送れば、負のスパイラルに突入してしまう」と懸念を表明。「日本の不良債権処理でも保守的な債権評価をして損失を出し、必要なら増資した。それが市場の信頼を高める」と述べた。
みずほFGのサブプイライム損失見通しが通期で5650億円に拡大していることについて「グローバルに業務を展開していく中で、同時にリスクも高まっている。国内業務が中心だった時代よりも高度なリスク管理体制が必要だったが甘かった。反省している」と説明。今後は銀行界としてもリスク管理の充実に向けた取り組みを進めるとした。
みずほは米メリルリンチMER.Nに12億ドルの出資を行ったが、邦銀が欧米の金融機関へ出資を進める動きについては「世界的に不確実性が高まっている。今の時点で、どんどん進出していくのは難しいだろう。見直しを迫られる環境にあるのではないか」とした。ただ、「邦銀にはまだ余力がある」と述べ、金融市場の混乱が収まれば邦銀の国際展開はさらに進むとの見通しを示した。
来年前半にも銀行と証券業務のファイアーウオール規制が緩和され、銀行が手掛ける証券業務が拡大するが、杉山会長は「銀行が提供できる調達や運用資産の多様性が高まる。証券界、銀行界も含めた金融界は相当に変化し、邦銀の国際競争力は高まるだろう」との見通しを示した。
*このインタビューは4月14日に実施したものです。
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