総合電機の09年3月期は改革進展などで2ケタ増益、円高の影響限定的
[東京 23日 ロイター] 日立製作所(6501.T: 株価, ニュース, レポート)や東芝(6502.T: 株価, ニュース, レポート)など総合電機5社の2009年3月期営業利益は、前年比で2ケタ増益となりそうだ。不採算事業の改革による収益性改善が利益押し上げに貢献するほか、海外依存度がおおむね5割を下回るなど自動車などに比べ円高のインパクトが少ない。
足元では円高基調が続くが、みずほ証券の張谷幸一アナリストは「1ドル=100円でもセクター全体での2ケタ増益は可能」と話す。ファンダメンタルズがめざましく良いわけではないが、外部環境の影響で売上高が伸び悩んでも自助努力で吸収できそうだという。会社側が予想する08年3月期の営業利益と、ロイターエスティメーツによる主要アナリストの09年3月期営業利益予想の平均値を比較しても、全社増益でセクター全体では約15%の2ケタ増益となる。総合電機の決算は、25日の東芝で幕を開ける。
<日立>
薄型テレビの改革費用の大部分が解消される反動で、09年3月期は営業増益となる可能性が高い。ただ、1割強の増益予想であれば市場は織り込み済み。重しとなっている薄型テレビ事業の新たな取り組みや、HDD事業の回復基調が通年で継続できるかがカギとなる。
<東芝>
HD─DVDからの撤退で600億円程度の営業利益押し上げ効果が見込まれ、日興シティグループ証券の益子博行アナリストは「会社予想が2900億円程度ならばサプライズではない」と話す。主力の半導体は、NAND型フラッシュメモリ、DRAMともに価格動向は不透明。北米で大型受注が相次ぐ原発事業の本格貢献はまだ先のため、当面は半導体の価格動向やコスト削減への取り組みが市場の評価を分ける。
主力のITサービスやSI(システムインテグレーション)関連などは堅調だが、半導体子会社のNECエレクトロニクス(6723.T: 株価, ニュース, レポート)が重し。半導体事業における事業提携など踏み込んだ対策が注目される。NTT(9432.T: 株価, ニュース, レポート)による次世代ネットワーク(NGN)の本格貢献は2010年3月期以降とみられる。
ITサービス・SI関連の収益性改善などの利益押上げ効果が見込まれるが、携帯電話事業の減益や株価下落による退職給付積立不足償却額の増加が響くことで、営業利益は横ばいとの市場予想が有力。
<三菱電機(6503.T: 株価, ニュース, レポート)>
国内外で送電関連の需要が堅調な重電システムや、産業メカトロニクス、自動車機器など安定した事業構成。09年3月期は携帯電話事業からの撤退も営業利益押し上げに貢献する。会社側が保守的な業績見通しを示せば株価が下落する可能性があるが、これを「逆に買いの好機」(益子アナリスト)ととらえる見方もある。
(ロイター日本語ニュース、平田 紀之記者)
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