FOMCは利下げ終えん観測否定、ドルは方向感求め当面荒い値動きか
[東京 1日 ロイター] 今回の米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文を受けて、外為市場で事前に広がっていた米利下げサイクルの終えん観測は修正を迫られた。今後発表される米経済指標を通じて米金融政策をめぐる見方は大きく変化しかねず、ドル相場の予想も大きく割れ始めている。
市場では、米景気刺激策の効果が表れるとの観測や過度な悲観論が後退する形でドルの買い戻しが継続するとの見方の一方、米景気減速感の強まりや再利下げの可能性をにらんだドル安地合いの再来を予想する声が出ている。
<FOMC後にドルは乱高下、米金融政策と相場の行方は指標次第との見方大勢>
米連邦準備理事会(FRB)は30日のFOMCで市場予想通り0.25%の利下げを実施。同時に公開した声明文で、前月まであった「成長への下振れリスクは引き続き存在(downside risks to growth remain)」との文言と、必要に応じて「タイムリーに(in a timely manner)」行動するとの文言を削除したことから、市場はFRBが利下げサイクルの終えんを示唆したとの見方に傾き、発表後の取引でドルは一時104円台後半へ上昇した。
しかしドルはその後すぐに103円台へ下落。1日の東京市場でも上値の重い展開となった。米利下げサイクルの終えんは一段の米金利低下に歯止めがかかるためドル買い手掛かりだが、ドルがすぐに反落したのは、FOMC声明文が「市場が予想していたほど明確に利下げを打ち止めるとする内容ではなかった」(三菱東京UFJ銀行・市場業務部為替グループ上席調査役の高見和行氏)ためだ。
バークレイズ銀行・トレーディング部ディレクターの小川統也氏も「声明文をよく読むと、内容に含みを持たせている。FRBはしばらく金利を据え置くが、経済指標が悪化を示せばスタンスをすぐに転換し、利下げに動くとのスタンス」と読む。FRBは「今回で利下げは完全に打ち止めだと先走っていた」(邦銀の外為ディーラー)市場を過度に変動させることなく「うまく『次のデータ待ち』という先送りの雰囲気を作った」(バークレイズ銀の小川氏)といえる。
<ドル上昇予想は107円前後、経済対策が消費下支え>
FOMCで今後の米金融政策は米経済指標次第との見方が広がったことで、市場ではドル相場に対する見方が割れ始めた。上昇を予想する向きの論拠は主に、米利下げが結果として今回で打ち止めになるとの見解だ。サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題をきっかけとする金融市場の混乱、信用収縮を背景に、FRBが3%を超える政策金利の引き下げに動いたことが「十分条件ではないが、必要条件のひとつとして機能し始めた」(ある外銀のチーフディーラー)こと、5月の予定を前倒しして前月28日から始まった米緊急経済対策の戻し減税(所得税の還付)が消費を下支えし、米景気の減速に歯止めがかかることなどが手掛かりだ。最近の金融市場では米国をめぐる見方が弱気に大きく傾いていたことから、その反動として「過度な悲観論の修正という形で、ドルはレンジを切り上げながら調整する」(ロイヤルバンク・オブ・スコットランドRBS東京支店の外国為替部ヘッドオブFXトレーディング崔敏樹氏)という。 続く...












