流動性対策で市場の緊張は一部緩和、正常化には程遠い=米FRB議長
[シーアイランド(米ジョージア州) 13日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は13日、FRBの緊急流動性対策は金融市場の緊張緩和につながったものの、市場は依然として回復過程にあるとの認識を示した。
議長はアトランタ地区連銀主催の会合の講演で「FRBの流動性対策により、金融市場はこれまでに幾分回復してきたyようだ」と指摘。「もちろん歓迎すべき兆候だが、現在の金融市場の状況は依然として正常からは程遠い。多くの証券化市場は引き続き停滞している」と述べた。
米国債レポ市場に「大幅な」回復がみられ、政府系のモーゲージ担保証券(MBS)や社債のスプレッドは縮小していると指摘。
短期金融市場における緊張の目安となる3カ月物ドルLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)と3カ月物Tビルのスプレッドは13日、約78ベーシスポイント(bp)に縮小、2007年8月に信用危機が発生して以降の最低水準をつけた。
ただ議長は、リスクスプレッドが引き続き高水準にあり、FRBの流動性に対して金融機関からのおう盛な需要がみられることは、資金調達面での問題が依然根強いことを示している、との見方を示した。
「最終的には、市場参加者自らがレバレッジを外し、資本を増強し、リスク管理を強化することで、金融ひっ迫の根源に対処する必要があり、こうしたプロセスには時間がかかる可能性がる」と指摘。「FRBの様々な流動性対策は、投資家の信頼感を押し上げ、調整下における深刻な混乱のリスクを軽減することで、このプロセスを間接的に促進する」と述べた。
12月から開始されたターム物資金入札については、状況次第で規模を拡大する可能性があると述べた。
ベアー・スターンズの破たんはより広範な流動性危機に及んだ可能性あるとし、FRBによる救済の正当性を主張した。議長は、救済に向けたFRBの介入がモラルハザードのリスクにつながると認識しているが、危機が発生する前に規制を導入することは、リスク回避への最善策と指摘。「危機発生前に流動性のリスクを金融機関が効果的に管理できるようにするプルーデンシャル規制・監督により、モラルハザードの問題は最も効果的に解決できる」と述べた。
そのうえで「とりわけ、将来の流動性に関する計画は、有担保資金調達額が突然減少する可能性を考慮しなければならない」とし、銀行監督当局が、金融機関のリスク管理が適切であることを確実にする必要があると指摘した。
ターム物入札の導入により、窓口貸出利用が銀行の評判低下につながるとの見方は大きく変わったようだ、と指摘。
さらに、プライマリーディーラーへの資金供給は、カウンターパーティーの信頼感強化につながり役立っている、との見方を示した。
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