クレジット危機まだ終わっていない=米FRB議長
[ミッドランド(米テキサス州) 13日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は13日の講演で、クレジット危機はまだ終わっていないとの認識を示した。同日講演した複数のFRB当局者はインフレへの懸念を表明。金融市場では利下げ停止観測が強まった。
議長は「現在の金融市場の状況は依然として正常からは程遠い」と発言。「最終的には、市場参加者自らが、金融ひっ迫の根本原因に対処する必要がある。こうしたプロセスには時間がかかる可能性がある」と述べた。
この日はFRB当局者の講演が相次いだ。エネルギー価格の上昇が物価の上昇圧力を高めるとの発言が目立ち、市場では、FRBが追加利下げに消極的なのではないかとの見方が浮上した。
一連の講演では、急激な景気減速は避けたいが、高まる物価圧力への対応も怠れないというFRBの抱える課題が浮き彫りになった。
一連の発言を受け、米国債は急落。金利先物市場は年内の利上げ開始の可能性を織り込み始めた。株価も安値から戻した。
ダラス地区連銀のフィッシャー総裁は、米経済が減速しても必ずしも商品価格は下落しないと発言。FRBが難しい政策運営を迫られていることを示唆した。
バーナンキ議長同様、フィッシャー総裁も、金融市場の状況に一定の改善がみられるとしたうえで、金融セクターは「まだトンネルを抜け出していない」との認識を示した。
クリーブランド地区連銀のピアナルト総裁は、物価指標のコア指数の上昇率は望ましい水準を上回っているが、FRBの金融政策は低インフレを実現できると発言。
カンザスシティー地区連銀のホーニグ総裁は、原油高が、米経済成長率を少なくとも1%ポイント押し下げたとの認識を示した。
ホーニグ総裁は、米経済が、原油高・住宅市場の低迷・信用収縮といった厳しい問題に直面しているとしたうえで、年内に景気は上向くとの見方も示した。
大幅な利下げに反対票を投じてきたフィッシャー総裁は、米経済が深刻な景気後退に陥るとの予測は誤りだと指摘。景気の低迷はしばらく続くかもしれないが、「景気減速がどれほど深刻になるかについては確信が持てない」と述べた。
アナリストの間では、この日の一連の講演でインフレリスクへの言及が相次いだことから、政策金利は当面据え置かれるのではないかとの見方が広がっている。
バーナンキ議長は、ベアー・スターンズの救済についても発言。ベアー・スターンズを救済していなければ、流動性危機が拡大していた恐れがあるとし、FRBの介入がモラルハザードのリスクにつながる可能性は認識しているが、危機が発生する前に規制を導入することが、リスク回避の最善策だとの認識を示した。
© Thomson Reuters 2008 All rights reserved.















