再送:日本の企業統治改善、長期的成長に不可欠=欧米機関投資家
[東京 15日 ロイター] 米最大の公的年金基金、カリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)を含む欧米の大手機関投資家7社と非営利団体のエイシアン・コーポレート・ガバナンス・アソシエーション(ACGA)は15日、日本のコーポレート・ガバナンス(企業統治)の改善を求める共同提言を発表した。資本の効率的活用や株主への適切な処遇などを柱に、具体的な改善策を示した。大手海外投資家が共同でこのような提言を行うのは異例。
提言に名を連ねる機関投資家は、合計5兆ドル(約525兆円)の資産を運用する大手の年金基金や運用会社で、長年にわたり日本株へも投資している。これらの投資家は日本企業のガバナンス体制は「時代遅れ」とみており、「日本企業が国際競争力を高め、日本の経済や資本市場が長期的に成長するには、健全なコーポレート・ガバナンスが不可欠」と訴えた。
また、2000年後半以降に日本企業のガバナンス体制などへの外国人投資家の信頼が急速に低下し、日経平均株価指数.N225が20%以上下落する一因になったと分析。「コーポレート・ガバナンスの向上は、日本の株式市場や日本経済が抱える諸問題への特効薬でこそないものの、信頼を再構築するうえで必須要素の1つ」とし、グローバルな投資家の立場から処方せんを示した。
アジアでコーポレート・ガバナンス向上に取り組み、今回の提言をとりまとめたACGA(香港)の事務総長、ジェイミー・アレン氏は記者会見で「この提言は日本のコーポレート・ガバナンスについて世界の投資家が団結した形で見解をまとめた初めてのもの」とし、海外の投資家が最も重要視している分野を取り上げたと指摘した。
<最低3人の社外取締役採用を>
提言ではまず、「上場企業の所有者は株主であり、経営者ではない」との認識を再確認している。「日本の上場企業はいまだに、株主でなく経営者が所有者であるかのごとく運営されている」ためで、グローバルな金融システムに参加している日本でも、上場企業は国際的ルールに従い、業務を行うことが求められていると指摘した。
そのうえで、バランスシートの肥大化や不適切な買収や多角化を防ぐため、資本を効率的に活用し、日本や世界の同業他社の動向に見合う配当性向の水準を設定することを呼びかけた。また、独立的な立場から経営陣を監督する透明なプロセスを構築する重要性を強調したうえで、最低3人の社外取締役を指名することや、長期的には社外取締役を取締役会の半分まで増やすことなどを提案している。
さらに、経営陣が歓迎しない合併提案を回避し、保身のために「株主に相談なく」行った最近の第三者割当増資の例を挙げ、このような「不当行為」を回避するために、任意の12カ月間で第三者割当増資を通じて発行できる株式数に制限を設けることなどを提言した。 続く...












