日経平均が4日続伸:識者はこうみる
[東京 15日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は4日続伸。1万4200円台半ばで大引けた。市場関係者のコメントは以下の通り。
●リスク許容度が正常化へ、経済指標等が底入れなら一段高
<みずほ証券ストラテジスト 北岡智哉氏>
株式市場は日米とも業績や経済指標が悪いというコンセンサスの上で、リスク許容度の正常化に向けた動きを続けている。背景には潤沢な流動性がある。インフレ率が上昇傾向にあるなかで、機関投資家の一部にも債券投資を見直し、株式へのシフトを検討する動きが出ている。配当利回りが長期金利を上回る銘柄も多く、依然投資妙味はある。
ただし、現在のような金融相場の寿命は短いとみている。今後はファンダメンタルズの変化が必要になる。企業業績や景気にボトムアウトの兆候が出始めれば、株式市場は新たな好材料として評価し、一段高になるだろう。金融相場から業績相場にバトンタッチできるかどうかが今後のポイントになる。
●需給面で好環境続く、低PBR銘柄に注目
<みずほインベスターズ証券 投資情報部長 稲泉 雄朗氏>
需給面でみて今回の戻り相場をけん引したのは海外勢を中心とした裁定取引による現物買いであるが、時価総額に対する買い残からみて、買い余力は残っている。また為替と企業業績を懸念していた個人投資家も決算発表がピークを迎えたことから、徐々に参加し始めた。今後、自社株買いも大きな買い主体になるため需給面では好環境が続くだろう。
また今回の相場の主役は低PER(株価収益率)銘柄よりも低PBR(株価純資産倍率)銘柄だ。特に資本が大きい大型株の低PBR銘柄がけん引してきた。PBR1倍前後の優良銘柄はまだ残っており引き続き注目したい。
●短期的な上昇トレンド、追随は乏しい
<新生証券ファンドビジネス部長 作本覚氏>
香港株安やドル高/円安一服など足元の外部環境をよそに、先物主導の上昇が続いている。このところの株価の上昇を受けて順張りの多いCTAが新規のロングを入れてきたようだ。ただ、短期トレンドに乗った動きで、ここからの上値余地は乏しいだろう。ファンダメンタルズ面からの追い風があるわけではなく、株価の上昇に楽観的についていく気にはなれない。
個人がショートを振る動きが目立つが、これは手持ちのしこったポジションのヘッジであるケースが多く、上がっても踏みは入りにくい。CTAに追随する参加者は乏しいとみている。
●リスク許容度高まり債券から株へ資金シフト
<大和住銀投信投資顧問 上席参事 小川耕一氏>
今週の日経平均の動きは説明しづらいが、先物主導で上昇しているというほか、投資家のリスク許容度が高まり、債券から株式に資金シフトしていると言えるのではないか。NTT9432やソニー6758が決算という材料でストップ高となったのも、投資家のセンチメントが改善していることを示唆している。
為替が1ドル105円前後と円安に推移しており、想定為替レート100円で3割減の業績見通しを出したトヨタ自動車7203などは、上方修正期待から買われるだろう。
ただ、日経平均、TOPIXとも、さらに上を追うにはテクニカル的には難しい水準だ。日経平均は1万4000円、TOPIXは1400ポイントで値固めとなる可能性がある。ここからもう一段上に行くには、原油価格などコモディティ価格が一服しファンダメンタルズへのマイナス懸念が後退することと、今度はコモディティから株式へ資金シフトが進むことが必要とみている。
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