米景気の最大の不確実性は住宅価格の底入れ、慎重にみている=日銀総裁

2008年 05月 27日 12:45 JST
 

 [東京 27日 ロイター] 白川方明日銀総裁は27日午前の参院財政金融委員会で、国際金融市場の動揺について「バーナンキFRB議長が述べたように、状況は戦後最も厳しい状況にある」とした上で、米経済について「最大の不確実性は住宅価格に底入れ感が出てくるか」と指摘した。

 その上で、米経済が年後半以降に景気が回復するかどうかは不確実性が高く、「日銀としては慎重に見ている」と述べた。さらに「ポイントは金融資本市場、資産価格、実体経済の3者のマイナスの相乗作用がどうなるのか、いつ終息に向かうのか」と指摘した。

 白川総裁は国際金融市場の状況について、「証券化市場は機能が大きく低下している状態が続いているほか、短期金融市場も引き続き緊張感が根強く、企業金融も社債の信用スプレッドが高水準で推移、また欧米金融機関の貸出態度は期を追うごとに厳格化している」と分析。こうした金融情勢を背景に米経済については、「住宅投資が減少していることは変わっていない。金融環境のタイト化を背景に減速傾向が強まっており、当面停滞あるいは緩やかな後退の可能性が高いとみている」とした。

 「年後半以降FRBでは徐々に回復していくとみているが、最大の不確実性は住宅価格の下落に底入れ感が出てくるかどうかということ。そうなれば、これまでのFRBの大幅利下げや減税効果によりFRBのシナリオが実現する可能性が高いが、ただ非常に不確実性が高いとみているので、私どもとしては慎重に見ている」とした。

 かつて日銀が金融システム不安の際に資産担保証券を購入したことを踏まえ、サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン) 問題がより深刻化した際に緊急措置として、米ドル建ての資産担保証券を日銀が購入することはありえるのか、との質問に対し、白川総裁は「資金供給を行うオペに際してどのような資産を買い入れるかはいくつかの基準がある。一つは円滑な金融市場調節の実現や金融政策の波及経路の強化を図る上で必要かどうか。二つ目は資産の健全性への配慮」とした上で、米ドル建て資産担保証券の購入について「2つの基準に照らして中央銀行として適切に判断をしていく」と述べた。

 <国際商品市況の上昇、下向きリスクを重視>

 白川総裁は、国際商品市況の上昇が日本経済に及ぼす影響について「交易条件が悪化して内需が減る効果と、交易条件が改善した国への輸出が増える効果の両方からみていく必要がある」としながらも「どちらかというと下向きのリスクを重視している」として、先行き警戒感を示した。

 その上で、海外からの輸入商品・原材料価格の上昇に伴い「人々の予想インフレ率に火がつくことがないかどうかが重要なポイントだ」と指摘した。  続く...

 
 
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