中国の低賃金の優位性、原油高で剥落の可能性=CIBC

2008年 05月 28日 14:21 JST
 

 [トロント 27日 ロイター] CIBCワールド・マーケッツは27日、中国が北米諸国に対して持つ低賃金の優位性が、原油価格の高騰により間もなく剥落し始める可能性があるとの見方を示した。地球半周分の輸送コストの大幅上昇を理由に挙げた。

 CIBCワールド・マーケッツのリポートによると、輸送コスト高が海外での製造や世界の貿易パターンに影響を及ぼすなか、北米輸入業者は鉄鋼などの製品の供給元として、本国により近い地域を注目し始めた。

 原油価格の年初来上昇率は約40%となり、前週は1バレル=135.09ドルの過去最高値を付けた。

 CIBCワールド・マーケッツの主席エコノミスト、ジェフ・ルービン氏は「エネルギー価格の上昇が、輸送に対してかつてないほどの打撃を与えている。関税ではなく輸送のコストが、今日の世界貿易の最大の障壁だ」と述べた。

 ルービン氏によると、輸入業者にとって重要なことは、地球の反対側の安価な労働力への依存ではなく、市場から適度な輸送範囲にある最も安価な労働力の発見だ。

 リポートによると、標準の40フィートコンテナの上海から米東海岸への輸送コストは8000ドル。原油価格が同20バレルだった2000年は3000ドルだった。原油価格が同200ドルに上昇した場合、コストは1万5000ドルに上昇すると試算している。

 ルービン氏は「輸送コストがコンテナの内容物のコストを押し上げており、消費者が小売店で商品を購入する際、膨らんだ分のコストが消費者物価指数に転嫁される。原油価格の上昇が継続するなか、輸送コストが東アジアから賃金の優位性を奪い始めるのはそう遠いことではない」と述べた。

 
 
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