野村HDが欧州でファンド設立、ローンや経営不振企業に投資

2008年 06月 2日 12:36 JST
 

 [東京 2日 ロイター] 野村ホールディングス(8604.T: 株価, ニュース, レポート)は、欧州で総額21億ユーロ(約3400億円)のファンドを設立する。サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題のあおりで価格の下がったローンや経営不振の企業の株式を安く買い取り、転売する。

 こうしたファンド運用は高い収益機会が見込めるほか、ファンドに資金を投入する機関投資家にとっても、オルタナティブの投資先としてニーズが高いと判断した。

 ファンドは複数の資産を投資先のターゲットにしており、投資先は、1)メザニンローン、2)シニア担保ローン、3)再保険会社、4)欧州大陸の経営不振会社──などがあがっている。野村HD広報担当者によると、これらすべてに投資する金額は総額21億ユーロになる予定で、野村グループはファンドに約25%を出資し、残りは欧州、中東、日本の機関投資家や年金基金などから出資を募る。高いリターンを期待する機関投資家らにとっては、株式や債券以外のオルタナティブの資産への投資につながるため、投資意欲が強いという。

 野村のロンドンでは1990年代後半、ゴールドマン・サックス(G.N: 株価, 企業情報, レポート)から採用したガイ・ハンズ氏が中心となり、英国のパブ・チェーンやドイツの鉄道従業員住宅などに投資し、高リターンを上げて自己資金投資ビジネスが活況だった時期がある。野村は今回のファンド立ち上げを、第二のファンドビジネスの強化につなげたい考え。

 野村は2004年、ファンドビジネスを強化するためにAIG(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)から運用の中核となる担当者を採用。これまで15人程度のチームを率いて、ファンドの構成や投資先の選定などの詳細を詰めていた。野村HDの広報担当者によると、すでにメザニンローンに投資するファンドのうち1本は3億5000万ユーロ(約570億円)の規模で立ち上がり、運用が始まっている。

 欧州で経営不振に陥った企業への投資については、フランスやスペインの企業を念頭に置いているが、状況に応じドイツの企業も入る可能性があるという。

 
 
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