新路面電車に脚光、環境や高齢者に優しいLRTを各地で導入の動き
伊賀 大記記者
[東京 25日 ロイター] 次世代型路面電車システム(LRT)が脚光を浴びている。環境や高齢化社会への意識が高まるなか、電気で走り排気ガスを撒き散らさず、低床でバリアフリーな交通システムであるLRTを、自動車やバスに代わる街中の移動手段として導入を進める地方自治体が増えてきているためだ。鉄道ほど大規模ではないため現時点では大手の関連メーカーの業績に大きく寄与してないが、今後各地で導入が増え量産メリットが出るようになれば貴重な収益源として貢献する可能性がある。
<富山LRTは2年目も黒字、国も導入を後押し>
2年前に開業した日本初の本格的LRT(Light Rail Transit)、富山ライトレールの2008年3月期決算は関係者の間でひそかに注目されていた。初年度は物珍しさで乗客が増えるとしても2年目は通常大きく減少する。一方、初期投資は減るとあって黒字化できるかが焦点だったが、2008年3月期当期利益は前期比55.8%増の417万円と初年度に続き黒字を維持。導入を計画する自治体関係者は安どした。
黒字化の決め手になったのは通勤・通学の利用者が増えたことだ。休日の利用者は2006年の平均一日あたり4917人に対し、07年は3988人と1000人近く減少したが、平日の利用客は通勤・通学の利用者が増えたことで06年の4893人に対し4723人とわずかな減少ですんだ。
ラッシュ時の本数を30分に1本だった富山港線時代から10分に1本へと増やし、1キロを超えていた駅間距離を平均600メートルまで縮めて利便性を高めた結果、自家用車からLRTに通勤手段を変えた乗客は1割にのぼった。
黒字化には国の後押しも大きい。富山ライトレールの場合、施設の整備や管理は富山市が行っている。また投資額58億円のうち国が22億円、富山県が9億円を拠出した。LRTはLRV(Light Rail Vehicle)と呼ばれる電車の導入だけでなく輸送力を上げるためのレールや道路、システムなど総合的な整備が必要だ。国土交通省では鉄道局や道路局などが担当し旧運輸省と旧建設省の垣根を超える事業として位置づけている。
国会でも超党派のLRT推進議員連盟があり、会長の逢沢一郎議員は「自動車がなければ他に移動手段がないというような状況は見直さなければならない。高齢者が増えるなか環境負荷ということも考えると過度に自動車に頼らなくてもいい日本をつくることは重要だ」と述べる。 続く...












