鉄鉱石価格交渉の慣例が崩壊、来年度以降の条件悪化に懸念
[東京 25日 ロイター] 中国の鉄鋼大手、宝山鋼鉄(600019.SS: 株価, 企業情報, レポート)と英豪系資源大手リオ・ティント(RIO.L: 株価, 企業情報, レポート)が2008年度の豪州産鉄鉱石の価格で合意したことで、鉄鉱石の価格交渉の慣例が崩れた。
新たに決まった価格が2月に決まったブラジル産の価格を上回り、大手同士で最初に決めた価格をベンチマークとしてきた値決め方式が破られたためだ。今回の鉄鉱石価格は想定の範囲内で、日本の鉄鋼各社が受け入れたとしても09年3月期の業績に大きな影響を与えることにはならないとみられているが、価格交渉の慣例が崩れたことで、来年度以降の価格交渉の長期化や条件悪化が懸念されている。
<日本の鉄鋼会社、値上げ受け入れでも業績への影響は軽微>
日本の主要鉄鋼メーカーは2008年度の鉄鉱石の価格について、2月下旬にブラジルのヴァーレ(VALE5.SA: 株価, 企業情報, レポート)と前年比65%―71%引き上げで合意したが、リオやBHPビリトン(BLT.L: 株価, 企業情報, レポート)など英豪系資源大手は、海上運賃の差を勘案し価格のさらなる上積みを求め交渉が長期化していた。23日にようやく、リオと中国の宝山鋼鉄が粉鉱石79.9%、塊鉱石96.5%の値上げで合意。粉鉱石と塊鉱石を加重平均すれば、同85%程度の引き上げ幅となる。
日本の鉄鋼各社は価格交渉を継続中としているが「日本も同水準の値上げを受け入れざるを得ないだろう」(みずほ証券シニアアナリストの松田洋氏)とされる。業界関係筋によると、リオの関係者は、今週末もしくは来週にも来日し、価格交渉を行うことになる。
仮に日本の鉄鋼各社が同水準の値上げを受け入れたとしても「各社とも粉鉱で80%程度の値上げは期初計画に織り込んでいたとみられ、新たなコスト負担増が発生することはないだろう」(UBS証券アナリストの山口敦氏)という。山口氏は、新日本製鉄(5401.T: 株価, ニュース, レポート)の09年3月期連結経常利益予想を前年比11.2%減の5010億円、JFEホールディングス(5411.T: 株価, ニュース, レポート)を同6.6%減の4700億円としていたが「各社業績予想を再考する必要はない」としている。
松田氏も「原材料のコスト負担増は会社側の想定以上だが、値上げも想定以上に進んでいる」と述べ、新日鉄の場合、最終的には微減益にとどまるとの見通しを示している。
<リオの値上げ、BHP買収提案への対抗の思惑> 続く...















