焦点:サミット合意に新興国の壁、環境・経済とも具体策欠く
[北海道洞爺湖 9日 ロイター] 主要国首脳会議(北海道洞爺湖サミット)の議長国として、日本には、2050年の温室効果ガス半減や世界経済の安定化に向けた国際協調のとりまとめが託された。
しかし、実際の首脳討議は、中国、インドや産油国など発言力を増す新興国の動きを無視できず、温暖化対策のみならず、世界的なインフレ懸念の元凶である原油・食料の高騰という緊急課題についても具体策は示せなかった。サミットを足がかりに政権浮揚を狙った福田首相にとって、G8合意は支持率回復の決定打とはならず、厳しい政権運営が続くとの見方が多い。
<福田首相は成果を強調、排出量削減目標の「世界共有」は持ち越し>
「G8の中でも色々な立場を乗り越えながら共通の認識を示し、国連交渉の進展に弾みを付けることができた」。サミット終了後の記者会見で福田首相は、2050年までに温室効果ガスを50%削減するという長期目標を世界で共有していくことでG8が合意したことをあげ、議長国としての手腕を強調した。
ブッシュ米大統領が地球温暖化対策について「大幅な進展があった」と評価したように、日欧と米国の利害対立の中で、「米国を含めたG8諸国が目標に合意」(福田首相)したことは前進といえる。宣言には日本が提案したセクター別アプローチの有益性も盛り込まれ、福田議長が一定のリーダーシップを発揮したことがうかがえる。
しかし、米国が合意の前提としていた中国やインドなど新興市場国の同意は得られず、G8と新興国との溝の深さも鮮明になった。9日午前に開かれた主要排出国会合(MEM)の各国首脳協議では、長期目標共有への「支持」こそ取り付けたものの、「共有」までに至らなかった。
フランス大統領の側近が、9日のG8と新興市場5カ国首脳との会合後に「中国とインドは差し当たり、2050年までに50%を削減する目標には従わない」と明らかにしたように「長期目標の世界全体での共有」は2009年12月のコペンハーゲンにおける国連の気候変動枠組み条約締約国会議に持ち越されることとなった。
<原油・食料高の抑制に有効策打ち出せず、サミット拡大論も> 続く...












