来週の株式市場はもみあい、米金融機関決算を機にいったんは反発も

2008年 07月 12日 15:03 JST
 

 [東京 11日 ロイター] 来週の東京株式市場はもみあいの展開が予想されている。米国では金融不安が再燃して金融株が軟化。一方、原油価格の上昇が止まらず、資源を持たない新興国経済の減速が顕著となり、市場では不安心理が強まっている。

 クレジット問題が目下の最大の関心事となっているだけに、来週予定されているバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の上院・下院での証言や、大手金融機関の決算を見極めたいという姿勢が強い。半面、米政府が住宅金融大手の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)(FRE.N: 株価, 企業情報, レポート)の救済を検討しているとの報道を受け、米当局の対応には信頼感も高まっている。大手金融機関の決算を機に、いったんは反発するタイミングもあるとみられている。 

 来週の日経平均株価の予想レンジは、1万2500円─1万3300円。 

 <米国クレジット問題の行方に注目>

 国内材料に乏しい分、米国を中心とする海外要因が引き続き注目を集めそうだ。ニューヨーク・タイムズ電子版は10日遅く、ブッシュ政権の複数の高官が、政府系住宅金融大手の連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)(FRE.N: 株価, 企業情報, レポート)について、問題が悪化すれば1社もしくは両社を政府の管理下に置く計画を検討していると報じた。市場では「この2社は半ば公的機関のようなものだが、これを前例として投資銀行が破たん危機に陥った場合もなんらかの対応が出るとの安心感が広がる」(大和住銀投信投資顧問の上席参事 小川耕一氏)との声がきかれた。一方で、「米国のクレジット機能が回復するまで、まだ時間がかかることも示唆している」(小川氏)という。

 来週はバーナンキFRB議長が15日に上院銀行委員会で、16日に下院金融委員会でそれぞれ金融政策についての証言を行う。バーナンキ議長とポールソン米財務長官が下院金融委員会での証言で、ベアー・スターンズの救済につながったような問題から経済全体を守るため、投資銀行の監督においてFRBにはより強い権限が必要、との認識で一致していると述べるなど、「両人ともかなり警戒感を強めているなか、市場はFRB議長の上下院での証言に注目している」(国内証券)という。

 17日にメリルリンチMER.N、18日にシティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)の決算が予定されている。市場では、損失拡大の規模が予想を上回る可能性も指摘されるが、「ファニーメイとフレディマックの救済検討報道で、仮に損失額が市場予想を上回っても米当局の救済が期待できるという空気となった」(国内投信投資情報部)との声もある。「決算を通過すれば、いったん反発となるかもしれない」(同国内投信)との見方だ。

 一方、原油価格動向やペルシャ湾でミサイルを試射したと伝えられたイラン情勢などは、引き続き市場の混乱要因となりそうだ。  続く...

 
 
Photo

ロイターオンライン調査

写真

デフレ環境下で急速な円高が進み、「ドバイショック」も加わった。「日本株は売り材料ばかりで、八方ふさがりだ」との声も。  ブログ