焦点:米政府支援策でもファニーメイ、フレディマックめぐる霧晴れず

2008年 07月 15日 11:38 JST
 

 [ワシントン 14日 ロイター] 米政府が13日、経営不安が指摘されている政府系住宅金融機関(GSE)の支援策を発表したことを受け、14日に連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)(FRE.N: 株価, 企業情報, レポート)が実施した30億ドルの短期債入札は順調に消化されたが、ウォール街で広がりつつある警戒感を払しょくするまでには至っていない。

 米財務省と連邦準備理事会(FRB)は、連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)(FNM.N: 株価, 企業情報, レポート)とフレディマックの財務問題が深刻化した場合、両GSEに対する融資枠を拡大し、必要なら株式を購入、連銀窓口貸し出しへの直接アクセスを認める支援策を打ち出した。

 これを好感して世界の株式市場は上昇したが、ニューヨーク株式市場は序盤に一時急上昇した後、急速に値を消した。支援策について投資家の間では、住宅市場の落ち込みや景気の失速によって金融セクターで広がっている損失に歯止めをかける役には立たないとの見方が強まった。

 先週末11日に米大手住宅ローン会社インディマック・バンコープIMB.Nが業務を停止し、米連邦預金保険公社(FDIC)の管理下に置かれたことで金融セクターにかかっている緊張が痛みを伴う形であらためて意識され、市場ではナショナル・シティーNCC.Nやワシントン・ミューチュアルWM.Nをはじめとする銀行株が急落した。

 著名投資家のジョージ・ソロス氏はロイターとの電話インタビューで「(ファニーメイとフレディマックの)今回の問題が最後にはならない」と述べ、1年にわたる世界的な市場の混乱について「われわれが生きている時代では最も深刻な金融危機」との認識を示した。

 ファニーメイとフレディマックは両社で米国の住宅ローンの半分近くを保有または保証しており、約80年前の大恐慌以来とされる住宅市場の動揺を落ち着かせるためには必要不可欠の存在とみられている。しかし住宅ローンのデフォルト(債務不履行)が信用力が高いはずの借り手の間でも増加傾向にあるため、両GSEは拡大する損失をカバーするため一段の資本増強を迫られるのではないかとの懸念が強まっている。

 フレディマックの短期債入札では投資家の信認が示されたものの、両社の株価は荒い値動きとなる中、大きく値を下げて取引を終えた。

 ゴールドマン・サックスのエコノミスト、ジャン・ハチュース氏は顧客向け調査ノートで「結局のところ、今回の(政府の支援)措置が米住宅市場の転換点になるとも、住宅市場の低迷が予想以上に悪化することを示しているとも思わない」と指摘。支援策は「単に、政府が(GSEの買い取り適格とされる)コンフォーミングローン市場の崩壊を阻止するためにあらゆる措置を講じ、GSEの後押しを続けるという、以前から広く受け入れられている見方を確認するだけだ」との見方を示した。  続く...

 
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