株買い/債券売りの持続性に懐疑的、メリルの巨額損失計上で警戒感

2008年 07月 18日 16:01 JST
 

 [東京 18日 ロイター] 米国の政府系住宅金融機関(GSE)支援策や空売り規制強化策などの効果で、米金融リスクはいったん後退したかに見えたが、18日の東京市場では株買い/債券売りの持続性に懐疑的な見方が広がった。

 震源となったのは17日の米国市場引け後に発表されたメリルリンチMER.Nの第2・四半期決算だ。事前予想を上回る巨額の損失が明らかになり金融市場は再度警戒を強めている。

 <米系中心に海外勢が売り越し姿勢>

 株式市場では日経平均が反落した。朝方は米株高、円安、原油安など外部環境の好転を材料に買いが先行したものの、米国市場の引け後に発表されたメリルリンチMER.Nやグーグル(GOOG.O: 株価, 企業情報, レポート)の決算が予想を下回ったことを受け、今晩以降の米国株式市場への警戒感が高まった。GLOBEX(シカゴの24時間金融先物取引システム)の米株先物も軟調に推移している。「米系中心に海外勢が売り越しを継続している。メリルの決算が悪かったことで、18日のシティグループ(C.N: 株価, 企業情報, レポート)の決算を見極めたいとのムードが広がり、全般に売買が見送られた」(準大手証券エクイティ部)という。

 米メリルリンチが17日発表した第2・四半期決算は、純損益がモーゲージ関連などリスク資産の評価損計上などに伴い48億9000万ドルの損失となり、赤字幅は予想を上回った。決算発表を受けてムーディーズはメリルの債務格付けを1段階引き下げて「A2」にすると発表している。

 金融市場では根強い米信用不安などにより、「日本の連休中に米株が急落する可能性もあるのではないかとの懸念」(国内金融機関)から株買い/債券売りの持続性に懐疑的な見方が広がった。株価が後場下落に転じた半面、安寄りした国債先物は後場に入って小じっかりとなっている。米当局はドル防衛策とも受け取れる政策を矢継ぎ早に出してきたが「金融システム不安がさらに深刻化するようだと、ドル安、米株安が加速しかねない」(国内金融機関)と市場の不安心理は高まっている。

 <評価損はオルトA、プライムローンに波及か>

 ある国内証券の債券ストラテジストは「メリルリンチは決算で、残存資産残高の10%を超える評価損を計上した。このままでは確実にあらたな資本増強が必要になる」と指摘する。同ストラテジストは「評価損拡大の背景には、焦げ付きがサブプライムローンだけではなく、これまで比較的優良とされてきたオルトA、プライムローンにまで波及していることがある。これが今晩のシティをはじめ、来週にかけて相次いで発表される金融機関の決算で損失が拡大するのではないかとの懸念につながっている」という。  続く...

 
 
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