6月貿易統計で輸出の急減速がはっきり、景気後退リスクも
[東京 24日 ロイター] 財務省が24日発表した6月貿易黒字額は1386億円となり、市場予想の5030億円を大幅に下回った。さらに6月輸出は前年比1.7%減と2003年11月以来、55カ月ぶりのマイナスに転じた。
これまで落ち込みが目立っていた対米輸出に加え、欧州向けも大幅なマイナスになった上に、アジア向け輸出の伸びが急減速したためだ。民間エコノミストの間では、欧米など先進地域への輸出減少分は、中国・インドなど新興国・資源国の輸出増加で補完されるといういわゆる「デカップリング論」が現実味を失い、世界景気が失速するリスクが高まっているとの見方が台頭。輸出の減速傾向がこの先も明確になれば、鉱工業生産が下振れし、景気後退懸念も一段と強まりそうだ。
<欧州向け輸出も大幅減>
今回の数字について、エコノミストからは「かなりショッキングな内容」(バークレイズ・キャピタル証券、チーフエコノミストの森田京平氏)との評価が少なくない。
輸出については、実額だけでなく、数量も前年比マイナス1.4%と16カ月ぶりに減少した。地域別輸出をみても、米国向けが前年比15.4%減と03年11月以来、欧州連合(EU)向けは同11.2%減と02年3月以来の大幅な減少となった。
アジア向けだけは1.5%増と、かろうじてプラスを維持したものの、05年5月(1.5%増)以来の小幅な伸びにとどまった。
もっとも6月の輸出減少が一時的なものになる可能性も否定できない。輸出の押し下げに寄与したのは、船舶、電算機類の部分品だが、特に、船舶は値が張る上に、輸出ひん度にもばらつきがあることが知られている。財務省では、輸出減少が一時的なものか否かについて「特定は困難」とした。
<貿易収支、今年中に赤字転落の声> 続く...















