外需頼みの収益構造に揺らぎ、欧州向け輸出は下支え役から降板
水野 文也記者
[東京 24日 ロイター] 6月の輸出が前年比マイナスに転じ、外需頼みだった日本企業の収益構造に揺らぎが感じられるようになってきた。これまで米国向け輸出の落ち込みをカバーしていた欧州向けが不振となる一方、中国などアジア向けも伸び悩んだことから、企業業績に対する不安感が台頭している。
アジアのほか新興国向けについて、拡大トレンドは不変との指摘があるものの、欧州向け輸出は企業業績の下支え役から降板しそうな状況だ。
<米経済の落ち込み、欧州波及の感触持つ企業経営者>
財務省が24日に発表した6月貿易統計によると、輸出が前年比1.7%の減少となった。輸出が前年比マイナスとなったのは55カ月ぶり。内需の低迷を輸出で補ってきた日本経済にとって、由々しき状況となってきた。
とりわけ市場関係者にネガティブな印象を与えたのは、同11.2%減と02年3月以来の大幅な減少となった欧州連合(EU)向け輸出だ。7─9月期の欧州は、米国の減税効果で輸出が持ち直すとみられ「回復が見込まれるが、かつてのような増勢から状況は変化しており、EU向け輸出は先行き日本経済のけん引役として頼りにならない」(野村証券・チーフエコノミストの木内登英氏)という。
企業の間からも「西欧は米国の景況悪化の影響を受けている」(キヤノン(7751.T: 株価, ニュース, レポート)の大澤正宏常務)「米国景気悪化の影響が欧州にも及び始めている」(ファナック(6954.T: 株価, ニュース, レポート)の小島秀男専務)など、サブプライムローン(信用力の低い借り手向け住宅融資)問題から始まった米国景気悪化が欧州に波及していると感じている企業経営者の声が決算発表の会見でも出てきた。
キャノンの2008年12月期中間決算(1─6月)で欧州向けは売り上げ・営業収益ともにダウン、ファナックも第1四半期(4─6月)の欧州向け輸出は売り上げが微増にとどまった。 続く...














