来週はドル上値試し、米雇用統計や欧州の景況感を見極め

2008年 07月 25日 18:10 JST
 

 [東京 25日 ロイター] 来週の外為市場で、米金融不安の後退からドル/円は足元でもたつきながらも108円回復をうかがう展開が予想されている。米金融当局者が利上げの必要性に言及したことも背景にある。

 ただ、ドルに対するセンチメントは改善しているものの、8月1日の7月米雇用統計が市場予想を下回った場合にドル売り圧力が強まるリスクも指摘されている。また、ユーロ圏の景況感を見極めるうえで欧州系企業決算や経済指標も注目される。内容が悪ければ、ユーロ売り/ドル買いになるとみられている。

 予想レンジはドル/円が106.00―108.50円、ユーロ/ドルは1.55―1.58ドル。

 <信用不安がやや後退でドル回復基調>

 米フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁は23日、TV番組のインタビューで「実質金利はマイナスで、いつまでもそこにとどまることはできない。経済全般において明らかに物価圧力が存在する」と述べた。また、「最終的に金利は上昇しなければならなくなる。私見として(利上げの)時期とともに、先行きのインフレ期待の管理が課題となる」と述べ、連邦準備理事会(FRB)はインフレ抑制に向けてある時点で利上げが必要との考えを示した。

 ある信託銀関係者は、「プロッサー総裁の発言で米金利が上昇し始め、同時に欧州やオセアニアの景況感に暗雲が広がってきているので、足元では相対的にドルが買われた」と解説する。また、ロイヤルバンク・オブ・スコットランドのヘッドオブFXストラテジー、山本雅文氏は「金融市場では米住宅金融機関の経営問題への懸念の高まりに端を発する信用危機が一段落し、先行きを楽観視する動きからドルも総じて回復している」との見解だ。

 山本氏は7月米雇用統計が最大の焦点とし、「米株価が再度下落に転じなければドル/円は再び108円回復を目指す動きになる」との見方を示す。ただ、「米雇用統計への反応は、市場予想を下回った時のドル売りでの反応の方が大きくなるリスクが高まっている」と指摘する。前出の信託銀関係者も「米経済に明るい兆しが見えてるわけではないので、少し期間が長めの調整で終わる可能性もある」という。引き続き7月米消費者信頼感指数(29日)、第2・四半期米国内総生産(GDP、31日)への関心は高い。

 山本氏は「8月5日開催予定の連邦公開市場委員会(FOMC)では据置き予想が大半となっている」としながらも、9月16日のFOMCでの利上げ期待が修正を受けるかたちでドルの上値を抑えるとの見方を示す。また、米経済について、戻し減税を受けた消費の一時的な増加はGDPに寄与するものの、「年後半には財政支出から来る成長押し上げ効果ははく落し、ドル押し上げ効果は一時的なものになる」と指摘する。  続く...

 
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