外部環境頼みのドル一段高は困難、円の弱さも鮮明に
[東京 7日 ロイター] 外為市場ではドル/円が7カ月ぶり高値となる109円台へ上昇したが、市場ではドルの一段の上昇は難しいとの見方が多数出ている。
最近のドル高は原油安や米国以外の主要国の景気減速という外部環境の変化が主因で、米景気や米金融システムへの見方は依然として厳しいためだ。テクニカル面から勢いづく投機筋の買いがドルを短期的に押し上げる可能性はあるが、米国への資金流入を伴うような本格的なドルの反騰には至らないとの見通しがマーケットを覆っている。他方で円の弱さが一段と目立ち「最弱の主要通貨」が定位置になりつつある。
<原油反落と主要国の景気減速がドル上昇をけん引>
6日海外市場では、ドルが幅広く上昇。対円で7カ月ぶり、対ユーロで6週間ぶり、対豪ドルで4カ月ぶり、対NZドルで10カ月ぶりの高値を更新した。主要6通貨に対するドルの値動きを示すドル指数も、7週間ぶり高水準を付けるなどドルは全面高となった。
だが、市場でその要因と指摘されるのは、原油価格の下落など外部環境の変化ばかりで、米国そのものに着目した理由はほとんど見当たらない。
7月に一時147ドルまで上昇して最高値を更新した米原油先物は、6日の取引で高値から2割近い調整となる117ドル台まで下落。3カ月ぶり安値を更新した。もともとエネルギー消費の多い米国は、原油相場が上昇すれば大きな影響を受けるとの見方から、原油相場とドルの相関性は高いとされている。「複雑な金融商品を駆使する米サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題で米国から流出した資金が、シンプルさを求めて原油相場に流れ込んでいたが、その逆の動きが起こった」(シティバンク銀行・為替市場調査シニアマーケットアナリストの尾河眞樹氏)ことで、ドルが上昇したとの見方だ。
もう1点、多くの関係者が指摘するのはユーロ圏や豪州など、米国の景気減速とドル売りが進む中で買い上げられた国・地域の通貨の反落にある。ユーロ圏ではスペインやイタリアの景気減速を筆頭に、域内景気のけん引役だったドイツですら予想を下回る経済指標が目立ち始め、数少ない利上げ国だった豪も5日、中銀が発表した声明がハト派に振れたとの見方が広がり、ユーロや豪ドルは下落基調を強めている。
「米国以外の国・地域の減速感が目立ってきたことで、相対感からドルが買われた。日本の内閣府が(前日に)景気判断を下方修正したことで、通貨別で見たドルの強さの順位が1つ上がったことも一因」(大和証券SMBC・金融市場調査部シニアFXストラテジストの長崎能英氏)という。 続く...












