市場の調整はまだ続いている=トリシェECB総裁
[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 23日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁は23日、金融混乱に対する中央銀行の対応を擁護した上で、混乱はまだ終わっていないとの見方を示した。
同総裁はシンポジウムでの講演で「市場の調整はまだ続いている」とし「これらの極めて困難な状況下におけるこれまでの対応は非常に良いものだったと思う」と述べた。金融混乱に対するFRBやECB、イングランド銀行(英中銀)の対応を批判した論文についての指摘に答えた。
国際通貨基金(IMF)のリプスキー筆頭副専務理事はロイターに「この混乱はすぐには終わらず、乗り越えるのにかなりの努力が必要となるだろう」と述べた。
このシンポジウムでは、2007年に始まった金融危機の影響に焦点があてられた。バーナンキFRB議長は22日の基調講演で、ここ1年に及ぶ金融市場の嵐はいまだ弱っていないとの見方を示した。
米議会予算局(CBO)のオースザク局長は23日、米政府による1520億ドル規模の景気刺激策の効果が薄れるに伴い、米経済は2008年後半にさらなる打撃を受ける可能性があるとの見方を示した。局長はロイターに「景気刺激策は今年半ばの消費促進に役立った」とした上で「今年残りにはこの効果が弱まり、経済成長の減速につながるだろう」と述べた。
このシンポジウムでは、元英中銀当局者で現在はロンドン・スクール・オブ・エコノミクス教授のウィレム・ビューター氏による論文が取り上げられた。同氏は昨夏に始まった金融危機に対する英中銀、ECB、FRBの対応を批判。とりわけFRBがこの危機に対応するため大幅な利下げを実施したことはインフレ上昇につながると指摘。FRBは住宅市場低迷の影響について判断を誤り、政策金利を合計3.25%ポイント引き下げて現行の2.0%としたことは過剰反応だと批判した。
一方FRBのミシュキン理事は、信用収縮と景気後退の悪質な循環を断ち切るためのFRBの積極的な対応は正当化されるとの考えを示した。
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