米FRB当局者は景気減速を予想、当面の金利据え置き示唆

2008年 09月 5日 10:05 JST
 

 [ソルトレークシティー(米ユタ州) 4日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)当局者は4日、米経済について、深刻なインフレの懸念は後退した可能性があるものの、一段の成長減速の恐れがあるとの認識を示し、政策金利が当面据え置かれる可能性を示唆した。

 サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁は当地での講演で、米経済は向こう数カ月にわたり「かなりの逆風」に直面するとの見方を示し、「今年下半期については、大幅な下向きリスクを伴いつつ、さえない成長を予想している」と述べた。

 インフレ見通しについては「商品価格が高値から押し戻されたことから、インフレリスクはここ数カ月で若干低下したとみられる」とし、こうした動向により「連邦公開市場委員会(FOMC)の政策選択は向上した」と指摘。

 利下げの可能性は低いが完全に排除できないとの認識を示した上で、現在の政策について「適度に心地良く感じている」と述べた。

 一方、ダラス地区連銀のフィッシャー総裁は、最近のタカ派的なトーンを幾分和らげたものの、それでも経済成長の減速に伴い物価上昇圧力が緩和する保証はないと指摘。「経済が勢いを失っていることは明らかなようだが、それが中長期的な物価面での安心材料につながるかどうかはまだ判断できない」と述べた。

 フィッシャー総裁はインフレ見通しについてより慎重な姿勢を示し、「消費者物価上昇率のトレンドがここ数カ月で加速したことは明白」とした上で、「加速がどのくらい続くかは明らかでない」と付け加えた。

 FRB内ではここ数カ月にわたり、米経済の減速がいずれインフレ抑制につながるとの見方が一部で出ているが、こうした見方に対する支持は当局者の間で分かれている。

 フィッシャー総裁は最近の5回の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策決定に反対票を投じている。イエレン総裁は今年、FOMC投票権を持っていない。

 イエレン総裁や3日のローゼングレン・ボストン地区連銀総裁によるハト派的な発言に加え、一連のさえない経済指標を受け、金融市場では年内利上げの観測が後退している。金融先物市場では、年内の0.25%ポイント利上げを織り込む確率が16%から4%に低下した。

 
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