米金融安定化法案否決で世界的株安、市場は追加策視野に

2008年 09月 30日 14:44 JST
 

 [東京 30日 ロイター] 米金融安定化法案の否決というネガティブ・サプライズを受けた米国発の株安が東京市場に連鎖し、日経平均は一時500円以上の大幅安となった。

 相次ぐ金融再編の動きは米国から欧州に広がっており、危機が拡大する中での同法案否決に東京市場では動揺が広がっている。

 不良債権買い取りを柱とする法案は買い取り価格の設定など不透明要因が目立ち、もともと実効性の点で疑問視されていたが、否決を受けて対策への制約が強まり、実効性はさらに危ういものになりそうだとの懸念が強まっている。一方で、否決による時間のロスは金融セクターの危機をさらに悪化させており、より強力な対策がとられる可能性を市場は視野に入れ始めた。「減税や公共投資など相当規模の財政出動や欧米協調利下げの可能性も十分にある」(三菱UFJ投信・戦略運用部副部長の宮崎高志氏)という。

 ◎野村証券投資調査部チーフストラテジスト、岩澤 誠一郎氏

 当分、相場の見通しは立ちにくい。下値リスクを警戒するということにつきるだろう。

 問題の根本は短期金融市場の不安定化だ。ここまでマーケットが荒れると容易ではないが、各国当局は金融機関の経営が行き詰まった場合、クレジットイベントが生じない形で対応策をとるということを明言し、マーケットがそれを信用することが必要だろう。金融機関を破たんさせずに、ベアー・スターンズやアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)のように完全救済ではないにせよ、クレジットリスクが発生しない形を取ると宣言することがマーケット安定化のためには必要だ。

 もうひとつの問題は米国の中に、この金融問題を十分に理解していない人がいるということだ。金融安定化法案が米下院で否決されたのは、賛成すれば選挙のときのマイナス要素になるということで法案に反対した米議員がいたからであろう。問題を深刻にとらえている金融界の認識とは大きなギャップがあると言わざるを得ない。米国市場の状況は日本の1997、98年当時にあるとしても、一部の米国民の認識は「住専(住宅金融専門会社)問題」当時にまだあるということだ。これは問題解決にはまだまだ時間の経過が必要だということを示している。

 ◎三菱UFJ投信戦略運用部副部長、宮崎高志氏  続く...

 
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