日本の景気後退、当初予想より深刻化の可能性

2008年 10月 6日 19:56 JST
 

 [東京 6日 ロイター] 世界的に金融市場の波乱が続く中、エコノミストの中に日本経済の見通しをより慎重に修正する動きが相次いでいる。雇用・設備・負債の過剰が生じていないため、これまでは景気後退期は短期で終了するとの楽観論が根強かった。

 しかし、世界的に金融危機が一段と深刻になり、外需依存度の高い日本経済にとって景気後退が長期化・深刻化する可能性も排除できなくなってきた。政府・日銀が景気対策に本腰を入れ始めても、効果のある対応策は限られ、景気後退の長期化に歯止めをかける手段が少ないのではないかとの懸念も出てきている。 

 <金融の問題が実体経済に明確に波及>  

 海外経済は、ここにきて悪化を示す指標が増えている。輸出の先行指標である米ISM製造業景気指数は、9月に景気後退局面の2001年10月以来の水準に落ち込んだ。住宅価格も底が見えていない。スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)/ケース・シラーが9月末に発表した7月の主要20都市圏の住宅価格指数も過去最大の落ち込みを記録。9月非農業部門雇用者数は、03年3月以来の大幅な減少となった。

 みずほインベスターズ証券・シニアマーケットエコノミストの落合昴二氏は「リーマン・ブラザーズ(LEHMQ.PK: 株価, 企業情報, レポート)破たんなど金融不安が大幅に高まったことを背景に、ISM指数が予想以上に急落したことに象徴されるように、9月の経済指標は金融不安からの影響を大きく受ける」との見通しを示した。

 米国など外需の悪化は、日本の統計にもすでに表れている。8月貿易統計は、1月以外では、26年ぶりの赤字となったが、米国向け輸出の大幅減少が影響した。特に影響が深刻なのは自動車で、自動車の8月輸出は対世界ベースで37カ月ぶりの前年比減少に転じた。

 注目の金融安定化法案も最終的に米下院で可決されたが「具体的な手法などについては未だ不確実性が大きく、その実効性は未知数」(ゴールドマン・サックス証券チーフ・エコノミストの山川哲史氏)との見方が少なくない。住宅価格の下落が継続する限り、不良債権は増え続け、それが景気の重しとなるとの見方も根強い。

  週明けの東京市場では、日経平均株価の前営業日比下げ幅が一時500円を超え、大引けは1万0400円台と04年2月以来の安値水準まで沈んだ。市場関係者によると、欧米の金融セクターへの不安に加え、世界的な景気悪化が懸念された。    続く...

 
 
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