米FRB議長が利下げの用意示唆、姿勢を転換

2008年 10月 8日 07:58 JST
 

 [ワシントン 7日 ロイター] バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は7日、全米企業エコノミスト協会(NABE)年次総会で講演し、最近の経済指標や金融動向は成長見通しの悪化を示していると指摘、これまでの姿勢から一転して、景気を下支えするため利下げの用意があることを示唆した。

 インフレ見通しは依然として不透明だとした上で、原油をはじめとする商品(コモディティ)価格の下落を受けてやや改善したとの見方を示した。

 「これらの動向を踏まえ、FRBは現在の政策スタンスが依然適切かどうか検討する必要が生じるだろう」と述べた。

 バーナンキ議長は利下げへの道を開くうえで、自身を含むFRB当局者が最近まで表明していた、利下げは経済活動の支援にはほとんど効果をもたらさない可能性が高いとの見方から路線を変更している。

 多くのFRB当局者は、信用ひっ迫下で一段と利下げしても経済活動はほとんど活性化しないとし、インフレがすでに懸念される水準となるなか、利下げには難色を示していた。

 議長は、経済成長が年内と2009年にかけて抑制されるとの見通しを示し、金融市場の混乱で低迷が長引くとともに、成長への下向きリスクを強める可能性が高いとの見方を示した。「引き続き金融市場の安定に向け努力することが不可欠だ」とし、今後も市場の機能と流動性を改善するために使える手段をすべて利用していく方針を示した。

 物価上昇については、インフレ率が高止まりする一方、原油その他の商品価格が最近のピークから急落し、輸入物価も下落したと指摘。

 インフレ期待が鈍化したことから、賃金・物価スパイラルに火がつく可能性は低下するとの見方を示し「これら最近の動向に加え、当分の間経済活動が潜在率を下回る可能性が高いことから、インフレ率は物価安定に一段と沿った水準になるはずだ」と述べた。

 ただ、商品価格は急転する可能性もあるとの慎重な見方を示し「(インフレとの戦いに)勝利宣言しないよう、非常に注意しなければならない」と語った。

 
 
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