深刻な景気後退懸念が覆う株式市場、上値追いに勢いなく

2008年 10月 17日 16:06 JST
 

 [東京 17日 ロイター] 株価急落後の戻りが鈍くなっている。前日に1000円超の下落を記録した17日の日経平均は300円高止まりで、その後は伸び悩んで終わった。下値では個人投資家などからの買いが入っても、景気や企業業績への不安が大きく上値追いに勢いが出ない。

 マーケットでは深刻な景気後退を回避するために財政政策の必要性を指摘する声も強くなっている。

 反発力の鈍さは東京市場だけでなく、世界各国の株式市場に広く波及している。ダウの16日の上げ幅は400ドル高と前日の733ドル安の半分をやや上回った程度。アジア市場も戻りは鈍く、ソウル総合株価指数はマイナスになっている。

 上値を重くしているのは景気悪化懸念だ。金融不安の発火点になった米国だけでなく、世界的Mに景気悪化が鮮明になっているため「逃げ場」がない状況に直面している。

 三菱UFJ証券・投資情報部長の藤戸則弘氏は「16日のダウは約400ドル上昇したが、あくまで引け際のショートカバーが中心だ」と指摘。9月米鉱工業生産指数が1974年以来の大幅な落ち込み、10月米フィラデルフィア地区連銀製造業業況指数が1990年10月以来の低水準となるなど各種のマクロ経済指標が何年ぶりといったレベルに低下していることに注目すべきだとしている。

 株価の下落が政策を「催促」しているが、みずほ証券・シニアエコノミストの飯塚尚己氏は「1990年代に日本で起きたことが世界のGDP(国内総生産)の60%を占める先進7カ国(G7)で起きており、その影響の大きさは計り知れない」とした上で、大型景気対策や時価会計の見直しなどあらゆる政策をつぎ込んで金融恐慌の経済恐慌への波及を阻止するべきだと主張している。

 下落局面では海外勢の換金売りが出る一方で、景気悪化懸念の中でリスク資産の圧縮を進めている投資家は上値を買う余力に乏しい。「個人は下げれば買うが、買い上がるほどの勢いはない。年度初めに想定した株価水準を大きく下回っている機関投資家にはあきらめムードもある。すでに株のウエートを落とし、キャッシュを積み上げているが、株価が落ち着かない状況では動けない。投信も新規資金が入らず余力はなさそうだ」とコスモ証券・エクイティ部次長の中島肇氏は話している。

 ロイターが聞いた市場関係者の見方は、以下の通り。(順不同)  続く...

 
 
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