国内排出量取引の試行実施を正式決定=政府

2008年 10月 21日 15:26 JST
 

 [東京 21日 ロイター] 政府は21日午前、地球温暖化対策推進本部を開き、国内排出量取引制度の試行実施を正式決定した。二酸化炭素(CO2)に取引価格を付け、市場メカニズムを活用することで削減努力や技術開発が進むかなどを検証するのが狙い。

 政府は同日、参加企業の募集を始めた。早ければ2009年の年明けにも実際の取引が始まる見通しだ。

 募集期間は12月12日まで。参加主体は事業所、個別企業、企業グループとし、原則として業界団体での参加は認めない。取引対象の温室効果ガスはCO2。参加者はCO2削減の目標を自主的に設定し、過不足分を参加企業間で相対で売買する。 

 排出枠として取引するのは、目標超過達成分のほか、大企業が中小企業の削減を支援する「国内クレジット」、先進国の企業などが途上国の排出削減を支援する「京都クレジット」の3種類。排出枠の取引価格は取引参加者に情報提供していくという。排出量取引制度導入の是非を議論する際に、反対論者が指摘した「マネーゲームの弊害」を排除するため、取引参加者は、前月に行った価格等の取引情報を政府に報告する。政府は、問題があると認めた場合は取引参加者から事情聴取することができる。 

 削減目標の設定では、参加者は排出総量か、生産量など一定の経済活動当たりの排出量である「排出原単位」のどちらかを選択する。原単位目標の場合、原単位実績が原単位目標に比べ改善したかどうかに着目。原単位が改善しても生産活動が活発だった場合、排出総量は過去の実績に比べ増えることもあるが、原単位が改善すれば排出総量は「減った」とみなされ、原単位改善分とその年度の生産量を掛け算した数値が目標超過達成分となり、排出枠として他の取引参加者に売ることができる。 

 2009年秋に試行取引の評価・見直しなどのフォローアップを行う。原単位目標を取り入れたことで、排出総量が過去に比べ増えても減ったとみなす今回の試行取引の矛盾点については、「試行であるからフォーローアップの過程でみていく」(鎌形浩史・内閣参事官)としている。

 
 
Photo

ロイターオンライン調査

写真

デフレ環境下で急速な円高が進み、「ドバイショック」も加わった。「日本株は売り材料ばかりで、八方ふさがりだ」との声も。  ブログ