実効FF金利はゼロに近く、量的緩和に近づいている=前日銀副総裁

2008年 11月 26日 16:34 JST
 

 [東京 26日 ロイター]  岩田一政・内閣府経済社会総合研究所所長(前日銀副総裁)は26日、「米国発の金融危機と日本経済」との演題で講演し、米の政策金利は1%だが、実効フェデラル・ファンド(FF)金利はゼロに近く、量的緩和に近づいていると指摘した。

 またスワップ協定に基づく複数の中央銀行による無制限のドル流動性供給については「私にとっては驚き。後世の歴史家から見ればレジームが変わったということになるのではないか」と評価した。

 同氏は、準備預金への付利によって、金利の下限が設定されたことについて「日米とも量的緩和政策が事実上できるようになった」との認識を示した。

 その上で、01年3月から06年3月まで導入された日本の量的緩和については、金融不安の沈静化とデフレ脱却を図る上で有効だったと評価した。

 一方、金融危機後に日本で実施された130兆円を超える公共投資を中心とした財政支出については、景気の落ち込みを支える効果はあったとしたものの「国内民間需要主導による成長経路には乗らなかった」と指摘した。

 米国で、公的資金の注入対象を事業会社のノンバンクにまで拡大するなどの議論が出ていることなどについて「迷走気味」と評した。また米国の住宅価格については、2006年夏にピークアウトした後、08年9月までの下げ幅は既に約2割としたうえで、先物市場では、2010年初めまで下落を続け、あと15%程度下落すると予測されていると指摘した。

 先進国の景気については、市場流動性の枯渇と信用収縮で「後退局面入り」したとの認識を示し、先進国需要が停滞しても、新興国の需要がそれを補うという、いわゆるデカップリング論については、そうはならなかったと指摘した。

 日本経済の主要リスクについては「インフレでなく景気後退」としたうえで、後退が「長引くリスクがある」と警告した。  続く...

 
 
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