輸出株と内需株に明暗、円高メリット銘柄に物色

2008年 12月 2日 16:32 JST
 

 [東京 2日 ロイター] ドル安/円高が進行したことを受けて、輸出関連株と内需関連株に明暗が生じている。主力の電機・自動車株の中には年初来安値を割り込んだものが目立つ反面、電力・ガス株は逆行高を演じた。

 米景気が一段と悪化する中で輸出関連株は先行き不透明感を強めており、厳しい相場環境を乗り切るため円高メリットでテーマ物色しようとする動きが出ている。

 1日の米株式市場では、全米経済研究所(NBER)が米経済のリセッション(景気後退)入りを2007年12月からと発表したことや、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が米経済は依然かなりの緊張下にあると発言したことも圧迫材料となり、ダウ工業株30種が前日比679.95ドル安の大幅安。さらに外為市場では、ドル/円が93円台で推移するなど、日本の輸出関連株にとって厳しい状況となり、ソニー(6758.T: 株価, ニュース, レポート)やトヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)など代表的な関連銘柄が相次いで年初来安値を更新した。

 市場では「2009年3月期のドル/円想定レートを95円─100円に設定している企業が多い。第2四半期決算発表時に通期見通しの減額が目立ったが、ここから一段と円高に振れると、再度下方修正を余儀なくされる企業が増えそうだ」(準大手証券情報担当者)との声が出ており、いったん下方修正を織り込んだ形となった株価が、さらなる業績下押しがあると懸念する動きとなっている。

 輸出関連株が嫌気したのは円高だけではない。米供給管理協会(ISM)が1日発表した11月の製造業部門指数は36.2と前月の38.9から低下して1982年以来の低水準となるなど、主要輸出先である米国景気が一段と悪化し、製品需要がさらに落ち込むとの懸念が売りを誘っている。複数のエコノミストによると、この落ち込みは成長率換算で年率マイナス4%になるほどのインパクト。日本国内でも、10月鉱工業生産で示された10-12月の生産見通しは過去最大の落ち込みになる公算が大きく、輸出企業を中心に製造業の売上高が、これまで経験したことのない落ち込みを記録する懸念が高まっている。

 クレディ・スイス証券・ストラテジストの市川眞一氏は「米国のPMIは、日本を除くG7の景気先行指数との連動性が極めて高く、日本の景気や企業業績にも格好の先行指標となる」と前置きした上で「PMIの底入れが見えない以上、日本以外のG7各国の景気が上向く可能性は低い。循環的な側面から、バリューを理由に国際優良株を買うのは時期尚早だ」と分析していた。

 <円高でコスト圧縮期待できる電力、ガス各社に投資家の熱い視線>

 このように主力の輸出株がリードする形で2日の東京株式市場は、日経平均が前日比で500円を超す下げ幅を記録、11月21日以来の8000円割れとなった。  続く...

 
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