米・ユーロ圏の金利差拡大、対ユーロでのドル安基調は継続へ

2008年 12月 18日 18:34 JST
 

 [ロンドン 17日 ロイター] 米連邦準備理事会(FRB)は16日に大幅利下げに踏み切り、事実上のゼロ金利と量的緩和策の導入を決定した。一方、今月4日に大幅利下げを実施した欧州中央銀行(ECB)はすぐには追加利下げに動かないとの見方もある。

 このため米国とユーロ圏の金利差は縮小しそうになく、ドルは対ユーロで今後も下落トレンドが続く可能性が高い。

 FRBは16日、2日にわたり開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を年1.0%から0─0.25%に引き下げることを決定。また声明で、持続可能な経済成長の回復と物価安定のために利用可能な全ての手段を動員すると表明した。

 一方、ECBは今月4日、英イングランド銀行など他の欧州中央銀行と協調して利下げを実施。ユーロ圏15カ国に適用する市場調節金利を0.75%ポイント引き下げ、2.50%とすることを決定した。利下げ幅は1999年のユーロ導入以来最大だったが、ECBは1月の政策会合では追加利下げは行わないとの考えをほのめかした。さらなる利下げに動いたとしても、量的緩和の導入は当面はないの見方が強い。

 FRBの利下げを受け、米欧間の長期金利差が急拡大。ユーロ圏の長期金利の指標である10年物債券の利回りと米国の長期金利の指標である10年物米国債利回り格差は15ベーシスポイント(bp)拡大して75bpとなり、ユーロ圏の金利はユーロ導入以来、最も大幅に米国の金利を上回る水準に達した。

 こうした流れのなか、ユーロが対ドルで急伸。16日には10週間ぶりの高値となる1ドル=1.4191ユーロまで上昇した。米バンク・オブ・アメリカの外為ストラテジストは、FRBの利下げ発表直後にユーロの対ドル相場の目標を1ドル=1.4860ユーロに引き上げている。

 ウニクレディトのチーフ・エコノミスト、マルコ・アヌンツィアタ氏は「ECBは政策金利を2.0%以下の水準まで下げる必要があるという現実を無視して、1月には追加利下げを行わないとの姿勢を示唆している。このため、FRBの今回の利下げは短期的にドルをさらに下押しする方向に働く」と述べた。

 ECBの現在の政策金利は2.5%で、G7主要国の間では最も高い。今後も金利の低下が予想されるが、急ピッチでの利下げは予測されておらず、また米国のようにゼロ%台まで金利水準を引き下げるとの見方も少ない。  続く...

 
 
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