焦点:消費停滞の米国、活況を呈する中古品業界
[シンシナティ 18日 ロイター] 景気後退(リセッション)の影響が広がり消費が停滞する米国では、わずかでも現金を手に入れようと、中古品の売買をする店に使用済みのおもちゃや衣服、ベビー用品などを持ち込む人が増えている。
シンシナティにある子供用品の中古品店「ワンス・アポン・ア・チャイルド」でマネジャーとして働くトリシュ・ドラードさんは「毎朝ドアを開けると既に人々が並んでいる」と語った。米経済がリセッション入りする前にはおもちゃや服を売りに来る人は1日20人程度だったが、現在は80―90人に急増。査定を待つ品の詰まった箱や袋が天井近くまで山積みとなっており、売り手も現金を手にするまで1―2日待たなければならない状況という。
ドラードさんは「人々がお金を必要としているのが分かる。売る物に幾らの値が付くのか分かるまで、何も買おうとしない」と話した。
中古品販売の業界団体NARTSが最近実施した182店を対象にした調査では、9割が9―10月に客足が伸びたと回答。4分の3は業績が平均35%上向いたとした。リセッションで小売業者の大半が苦しむ中、再販業者は潤っている。
<宝物さえ売る>
売られているのは要らなくなった玩具やもう着られなくなった洋服だけではない。米国各地の宝飾品店や金の取り扱い業者から、生計を立てるため大事な宝物を売りに来る人が増えているとの声が聞こえる。
アリゾナ州フェニックスの「バレー・ゴールドマイン」の共同経営者、ティム・ハージスさんは「ものすごく重要な品でさえ、今すぐに現金が必要だからと売ることを余儀なくされている人たちがいる」とコメント。
務めていた自動車販売店の閉店で職を失ったという男性の例を挙げ、「多額の住宅ローンとたくさんの請求書を抱え、年間最優秀販売部長などの報奨としてもらった金の指輪を全部売らなければならなかった。非常に動揺していたが、『テーブルに食べる物を乗せ、子どもたちの面倒を見るため、今は何でもしなければならない』と話していた」と回顧した。男性が10個以上の指輪を売って得た代金は約1000ドル(約8万8000円)だったという。 続く...













