「架空資産バブル」の崩壊はこれから、BISの積極関与も必要

2008年 12月 26日 16:58 JST
 

 [東京 26日 ロイター] 各国中銀、政府を挙げての危機対応が進む中で、欧米金融機関の動揺がなかなか収まらない。7000億ドル(約63兆円)の米不良資産救済プログラム(TARP)は、米金融機関のサブプライム関連不良資産をカバーするには十分な金額のはずだった。

 それでも動揺が続く背景には「架空資産バブル」がまだ潰れていないことがあると識者は語る。

 金融危機が実体経済の悪化をもたらし新たな損失を招いているが、欧米金融機関に対する不信の本源は、彼らが精緻な資産査定を怠っており、隠れた損失がまだ明らかになっていないことにある。

 「かつて山一証券が倒れたときは、負債は資産の100%をわずかに上回る程度だった。だが、リーマンの負債総額は資産の10倍だった。典型的な投資銀行では、資産の過大計上、負債の過小評価が行われている可能性が高い。これまでの資本注入が十分なのか、外部からは知るすべも無い」と、慶應義塾大学商学部の深尾光洋教授はいう。

 90年代後半の日本の金融危機では、1998年から1999年にかけて、金融機関の資産を査定した上で、資本注入の必要性の有無や、破たん処理の必要性などを判断した。しかし、米国は同様の査定を実施していない。

 米国では、Mark―To―Market(時価会計)ではなく、Mark―To―Model(自行に都合の良いモデルを使った会計)やMark―To―Myth(作り話に合わせた会計)が日常化している可能性があるという。

 実際、リーマン・ブラザーズの社債のオークションでは、元本1ドルあたり9セントとなり、91%のディスカウントとなった。資産の内容が劣化した状態で、償還原資が足りなかったためだ。

 <2009年の課題>  続く...

 
 
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