焦点:米金融安定化策の官民投資ファンド、民間は懐疑的
[ニューヨーク 10日 ロイター] ガイトナー米財務長官は10日、最大1兆ドルの不良資産を買い取る官民共同ファンドの設立を柱とする新たな金融安定化策を発表した。ただ、具体的な内容が示されなかったため、大手資産運用会社や買収ファンド、ヘッジファンドなどを含む民間セクターは、対策への参加に懐疑的な姿勢を崩していない。
サンフランシスコのヘッジファンド、シークリフ・キャピタルのジェームズ・エルマン社長は「今日の発表は要するに『計画を立てる計画がある』という内容だった」と指摘。「官民の提携がどう機能するのか分からないが、『バッドバンク(不良資産の買取機関)』に関しては納税者が損失の大半を引き受け、金持ちが利益の多くを享受することになりそうだ」と述べた。
資産運用会社や民間企業の間では、新たな金融安定化策が、ブッシュ前政権が策定した不良資産救済プログラム(TARP)に基づく3500億ドル拠出の繰り返しになるのでは、との懸念が払しょくされていない。
信用市場はこのプログラムによってやや回復の兆しを見せているものの、銀行システム全体に与えるプラス効果はほとんど生まれていない。
ガイトナー財務長官が発表した金融安定化策では、政府が民間の投資をどう呼び込むか、資産の買い取り価格をどう設定するかといった重大な点が不明なままとなった。
投資家が損失を被った場合、何らかの保証があるのか、あるとすればどのような保証か、といった疑問も残る。
さらに、対策を機能させるためには、財務省は非流動資産の評価方法を含む会計上の問題についても詳しい指針を示す必要がある。
法律事務所ジョーンズ・デーの合併担当パートナー、チップ・マクドナルド氏は「財務省は会計処理の問題を明確に示す必要がある」とし、「対策の概略は妥当と思われる。目標は好ましいし、アイデアは適切だ。あとは運用方法を編み出さなければならない」と語った。 続く...












