メキシコの「麻薬戦争」、リセッション深刻化の要因に

2009年 04月 5日 10:14 JST
 

 [モンテレー(メキシコ) 2日 ロイター] すでに景気後退(リセッション)に陥っているメキシコ経済だが、激しさを増す「麻薬戦争」が一段の足かせ要因となっている。一部の投資家は麻薬戦争リスクを回避するために同国から資金を引き揚げ、メキシコ通貨ペソの下落要因にもなっている。

 メキシコ国内では米国の国境からカンクンやアカプルコといった有名なビーチリゾートまで、麻薬組織の抗争とみられる殺人や銃撃、誘拐などの事件が後を断たない。

 昨年、組織間の縄張り争いで約6300人が死亡。米国政府は抗争が波及するのを警戒し、メキシコ国境の警備体制を強化している。一部の米国人投資家は、治安当局が麻薬組織を制圧できないとの懸念から、メキシコから資金を引き揚げた。

 メキシコのカルステンス財務相は「治安問題がメキシコの経済成長に影響している。この問題を解決できれば、少なくとも経済が1%は底上げされる」と述べている。

 また、メキシコ中銀のオルティス総裁は、通貨ペソが先月に対米ドルで16年来の安値水準まで下落したことについて「(国内情勢の)不安定さが明らかに投資家の行動に影響を与えている」と指摘している。

 メキシコ政府は2009年の同国経済成長率がマイナス2.8%になると予想。しかし、エコノミストの多くは、同国の景気がさらに激しく落ち込む可能性があるとみている。

 2006年に政権に就いたカルデロン大統領にとって、麻薬組織同士の抗争問題は最大の試練となっている。

 今月メキシコを訪問する予定のオバマ米大統領は、メキシコからの麻薬や銃の密輸取り締まりを強化するため、最新鋭機器の配備や人員増加などによって国境警備を強化している。  続く...

 
 
Photo

ロイターオンライン調査

写真

デフレ環境下で急速な円高が進み、「ドバイショック」も加わった。「日本株は売り材料ばかりで、八方ふさがりだ」との声も。  ブログ